不二家、ダロワイヨの日本における商標権を取得

2018年1月5日 22:36

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ダロワイヨのロゴと自由が丘本店の店舗。(画像:不二家発表資料より)

ダロワイヨのロゴと自由が丘本店の店舗。(画像:不二家発表資料より)[写真拡大]

 不二家は、フランスの高級菓子や惣菜などのブランドであるダロワイヨ(DALLOYAU)の、日本国内における商標権などを取得したと発表した。

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 ダロワイヨの本社はフランスのパリにあり、正式社名はDALLOYAU SASである。不二家はそこから、商標「DALLOYAU」の日本における商標権、ドメインとノウハウの使用権を、2018年1月1日付で取得したという。

 なお、日本にはダロワイヨジャポン社という企業が存在し、これは不二家の子会社である。商標を譲り受けた主体は不二家であるが、不二家から今度はこのダロワイヨジャポンに対し、商標の使用権が貸与される。

 今後具体的にどうするのかというと、ダロワイヨジャポンとDALLOYAU SASがパートナーシップを締結、新たな商品、レシピ、デザインの提供、従業員の教育などが、ダロワイヨジャポンに対して行われる。また、不二家とダロワイヨジャポンは、従来の店舗ならびに通販のほか、新しいチャネルでの製造販売も可能となる。

 ちなみにダロワイヨと不二家は1982年以来、ライセンス契約を締結して提携関係を築いていた。同年に1号店としてオープンしたダロワイヨ自由が丘店は、2017年の銀座本店の閉店に伴い、現在では本店の地位にある。

 なお、ダロワイヨそのものの歴史は、フランスのルイ14世がヴェルサイユ宮殿に君臨した時代、1682年にまで遡る。シャルル・ダロワイヨはルイ14世に仕えたパン職人であり、その子孫たち、ダロワイヨ一族は代々に渡って王家の食膳係を務めた。1802年に、パリに第1号店がオープンし、「メゾン・ド・ガストロノミー」(美食家の家)として知られるようになり、19世紀の文人バルザックなどもダロワイヨを愛した者の一人として知られる。また、1955年に発売された有名なチョコレートケーキ「オペラ」もダロワイヨを代表するものとして知られている。(記事:藤沢文太・記事一覧を見る

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