【新規上場(IPO)銘柄】一家ダイニングプロジェクトは博多劇場による成長戦略で業容拡大へ、5640円買い気配で引ける

2017年12月13日 08:55

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記事提供元:日本インタビュ新聞社

 一家ダイニングプロジェクト<9266>(東マ)は、12月12日に東京証券取引所マザーズに上場した。会社設立以来、「お客様、関わる全ての人と喜びと感動を分かち合う」という理念のもと、本年3月末現在、飲食事業部は主力業態である「こだわりもん一家」業態11店舗、「屋台屋 博多劇場」業態23店舗のほか、カジュアルレストランの「Trattoria&WineBar TANGO」、本格江戸前鮨の「鮨 あらた」の4業態36店舗を首都圏中心に展開している。12年8月にはブライダル施設「The Place of Tokyo」を東京都港区にオープンし、飲食業で培った「おもてなし」の心を武器にブライダル事業へ参入。今2018年3月期においては、「こだわりもん一家」業態3店舗、「屋台屋 博多劇場」業態9店舗の出店を計画している。

 今18年3月期第2四半期は、飲食事業においては、都内を中心に主力業態の新規出店、サービス力向上及び店舗オペレーションの改善、自社アプリ会員の獲得によるリピーター客数の増加に継続して注力。新規出店に関しては、都心部への出店(屋台屋博多劇場六本木店、こだわりもん一家渋谷店等)のほか、株式会社ダイヤモンドダイニングに開発支援を受け「ガレージダイニングプロジェクト」(駐車場などの遊休地にアメリカから取り寄せたスチールキャビンを設置する出店形式)として出店した屋台屋博多劇場大井町店、埼玉県内2号店目となる屋台屋博多劇場本川越店を含む直営店8店舗(こだわりもん一家2店舗、屋台屋博多劇場6店舗)を出店し、直営店が合計で44店舗を展開。また、継続的な会員獲得により、リピーター客数も好調に推移。ブライダル事業部においては、婚礼の主力広告媒体との連携強化による来館数・成約率の向上、サービス力向上及びコスト削減、宴席の新規案件の取り込み及びリピート客数の増加、レストランのサービス力、商品力の向上及び新規客数の増加に継続して注力した。

 今18年3月期第2四半期業績実績は、売上高29億2300万円、 営業利益4700万円、経常利益4600万円、純利益2800万円に着地。

 今18年3月期業績予想は、売上高61億4400万円(前期比13.4%増)、営業利益2億5100万円(同59.9%増)、経常利益2億4200万円(同57.1%増)、純利益1億6900万円(同2.2倍)と見込む。上場で調達した資金は新規出店のための設備投資に充てる計画で、年間配当は無配を予定している。

 株価は、上場初日の12月12日は、公開価格と同じ2450円買い気配でスタートし、気配値を切り上げる展開で、値幅上限の5640円買い気配で引けた。気軽に利用できる客単価でありながら、高いコストパフォーマンスを実現する「商品戦略」、継続した会員化、独自の販促企画、アプリのプッシュ通知機能活用によるリピーターを増やす「会員企画」、客単価2,500円と低く、来店頻度が上がるため、早期に投資資金を回収できる「ビジネスモデル」、500店舗を目標に首都圏中心に積極的な店舗展開「出店計画」という、博多劇場による4つの成長戦略による業容拡大に対する期待感が膨らみ高人気となっている。短期的には需給重視の展開が予想されそうだ。(株式評論家・信濃川)(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)

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