Intel、第3世代「Xeon Phi」の開発を中止 コードネーム「Knights Hill」

2017年11月30日 12:59

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記事提供元:スラド

あるAnonymous Coward曰く、 インテルのTrish Damkroger氏(VP、Data Center Group and GM of Technical Computing Initiative)は「Unleashing High-Performance Computing Today and Tomorrow」と題するブログ記事にて、次世代Xeon PhiであるKnights Hillの開発を中止することを発表した(ASCII.jp)。

 Blog上で述べられている理由は顧客の要望となっており、トランプ政権による科学技術関連の予算の大幅削減により複数あったXeon Phiを用いたエクサスケールに少し足りない案件を取りやめ、エクサスケールの案件一つに絞ったという事情がある。

 しかし、ASCII.jpの記事にて大原氏は実情はKnights Hillの製造に用いる予定だったインテルの10nmプロセスの立ち上がりの遅れによるものと推測しており、プロセスの立ち上げを待っていてはHPCでの一番の競合相手であるNVIDIAの製品に大きく遅れを取ることを指摘している。

 なお、Xeon Phi自体の開発は続けられている模様で、第4世代のKnights Cove、第5世代のKnights Runはロードマップに残っている。

 ただし、現行Xeon PhiであるKnights Landingのチーフアーキテクトを勤めたAvinash Sodani氏は2016年9月にIntelを退社しており、Xeon Phiの開発チームが弱体化しているという噂があることもASCII.jpの記事では指摘している。

 参考までに、各Fabのプロセス名と公表されている情報(およびそこから推測される情報)から推定される各プロセスのフィーチャサイズとの対応はこのような関係になっており、Intelの10nmプロセスはArF液浸露光では最も単位面積あたりのトランジスタ数が多いプロセスになる予定である。

 難航して当たり前ですね。

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