第8回「マカオファッションフェスティバル2017」開幕

2017年10月20日 21:32

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記事提供元:アパレルウェブ

【19日=マカオ】マカオのファッションデザイナー&ブランドが最新コレクションを披露する「マカオファッションフェスティバル2017」が10月19日に開幕した。若手からベテランまでマカオ発のファッションブランド約30組が最新コレクションを披露。マカオのクリエーションを対外的にアピールする。

 8回目を迎える今年は、マカオ出身のデザイナー約20組がコレクションショーを披露するほか、13組がショーケース形式で新作を展示する。初日の開幕レセプションでは、オープニングを飾ったマカオ出身のジディオン・タムによるメンズブランド「KC GIDEON」をはじめ、アンナ・チャン「nuno & nono」(中国・広州)や、チェン・パイ・チェン「Cheng Pai Cheng」(台湾・台北)、ケヴ・イウ「Kevolie」(香港)、ナッタコーン・クンカエウ「Pattric Boyle」(タイ)などの海外勢もショーを行った。



初日のトップバッターを務めたジディオン・タム「KC GIDEON」



アンナ・チャン「nuno & nono」(中国・広州)



チェン・パイ・チェン「Cheng Pai Cheng」(台湾・台北)



ナッタコーン・クンカエウ「Pattric Boyle」(タイ)



ケヴ・イウ「Kevolie」(香港)


孫家雄(Shuen Ka Hung)CPTTM理事長

 同イベントは、政府と民間団体による非営利組織・マカオ生産力及び科技轉移中心(CPTTM)と、マカオ貿易投資促進局(IPIM)が主催。マカオでは、中国や東南アジアへの拠点シフトが進む製造業に代わるマカオのファッション産業活性化の原動力として、ファッション文化の創造をあげる。CPTTMは、その方針に基づき、デザイン、プロモーション、販売力の強化を目指し、デザイナーの国際市場進出や、ビジネス機会創出をサポート。同イベントもその取り組みの一環だが、前年は海外バイヤー数が過去最高を更新、出展者も年々増加傾向を示すなど成果をあげている。

 開幕レセプションで挨拶に立った孫家雄(Shuen Ka Hung)CPTTM理事長は、同イベントについて、「マカオブランドのクリエーション力とオリジナリティーを海外にアピールするチャンスであるとともに、海外から参加するデザイナーやバイヤーたちとの重要な交流の場」とコメント。「マカオのファッション産業発展に向け、アジア各国と協力体制を築きながら、“一帯一路”(習近平中国書記が提唱する経済新シルクロード構想)を目指す」と強調した。

 主賓として出席した香港デザイナー協会副主席でファッションディレクターのウォルター・マー氏は、アパレルウェブの取材に対し、「マカオのデザイナーたちは、産業の特性によって現地での素材調達に苦労することが多い。また、デザイン面においても、国際的レベルに達するにはさらなるレベルアップが求められるだろう。しかし、マカオファッションフェスティバルのような政府のサポート体制もあり、かつ産業振興のための人材も集めやすい環境にある。国際的なイベントに積極的に参加し、グローバルに戦える力を身に付けてほしい」と語った。

 ランウェイショーやブース出展のほか、デザイナーによるサンプル作品コンテストや、CPTTMのディプロマプログラムを終えた生徒らによるショーなども実施する。世界最大級のカジノ・リゾート「ザ ベネチアン マカオ リゾート ホテル」で21日まで開催。


香港ファッションデザイナー協会副主席のウォルター・マー氏(前列左から5人目)をはじめ、イベントパートナーとして、中国銀行や台湾テキスタイルフェデレーションなどの要人らが開幕レセプションに出席した。

(撮影・文:アパレルウェブ編集部・戸)

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