ホーム > エンタメ > アニメ・マンガ・特撮 > 記事

ナイツ&マジック第8章「Secret & Quest」【感想コラム】

2017年8月27日 22:19

記事提供元：あにぶ

ナイツ&マジック第8章「Secret & Quest」【感想コラム】©天酒之瓢･主婦の友社/ナイツ＆マジック製作委員会

ナイツ&マジック第8章「Secret & Quest」【感想コラム】©天酒之瓢･主婦の友社/ナイツ＆マジック製作委員会[写真拡大]

記事提供元:アニメコラムサイト|あにぶ

　今回は諸般の事情によりOPはなし、そしてナイツ&マジックの物語は今回で一区切り。どうしてそうなるのかは…見てのお楽しみです!

■ナイツ&マジック第8章「Secret & Quest」

　魔力転換炉(エーテルリアクタ)の生産地、森都(アルフヘイム)に大規模な殻獣(シェルケース)の群れが迫っていた。森都が壊滅すれば、エルの「理想の幻晶騎士作り」の野望も潰えてしまう。

　エルは奮起し、銀鳳騎士団はただちに出陣。最後の防衛拠点、アルチュセール山峡関要塞が陥落しようとする瞬間、勇壮にはためく騎士団旗とともにエルたちが到着した。

　だが殻獣の“女王”と遭遇したエルたちは、その巨大さに言葉を失うのだった。

■エルくん激怒する

　王城での御前会議を中断させるほどの凶報「殻獣の大規模な群れが森都に迫っている」に、フレメヴィーラ王国の上層部はその対応に苦慮することになりました。殻獣とは強靭な殻を備えたヤドカリのような姿の魔獣であり、アリや蜂のように女王を中心とした群れで生活する習性を持ちます。そして、何より厄介なのは群れの規模に応じて脅威度が変化することにあり、成長した女王を擁するものであれば旅団級やべへモスのような師団級にまで跳ね上がるのです。

　前回出てきたアルヴァンズですが、実は森都の守護騎士団という立場にある部隊でした。あれほどの強さを持つ彼らが、防御陣地を築いた上で防戦に回るほどの事態であることが伝えられます。森都はある事情からフレメヴィーラ王国にとって最も秘匿されるべき場所であり、本来は不可侵を貫かなければならないところでもありました。なぜなら、森都とはフレメヴィーラ王国の魔力転換炉の生産地だったのです!

　その秘密を徹底できるほど規模が小さく、それでいて高い戦闘力と救援に間に合うだけの移動能力を有した部隊として白羽の矢が立ったのが銀凰騎士団でした。先王アンブロシウス陛下から密命を受けたエルは、今まで見たこともないほど険しい表情で怒りのオーラまで纏いながら騎士団に出撃の指示を飛ばします。超絶メカオタクの逆鱗に触れた殻獣達が不憫になってきました…

■エルくん女王殻獣をブチのめす

ナイツ&マジック第8章「Secret & Quest」【感想コラム】

画像引用元:©天酒之瓢･主婦の友社/ナイツ&マジック製作委員会

　土煙を上げながら戦場に現れたツェンドリンブルの3番中隊が地面を埋め尽くす殻獣の群れを蹴散らし、1番2番中隊と共に降ろされた金獅子は搭載された魔導兵装“獣王轟咆(ブラストハウリング)”をぶっ放します。その威力は戦術兵器の域を超える代物、スーパーロボット大戦で言うところのMAP兵器を思わせるレベルでしたが、その代償としてマナプールが底をつきかけるという1発限定のもの。しかしこれによって余裕が出来たのもあり、アンブロシウス陛下はエルに女王の討伐を任せました。

　エドガーとディーも、カルディトーレを基に作られた新しい専用機アルディラッドカンバーとグゥエラリンデをお披露目。ディー率いる2番中隊は全員武器しか持ってない突撃野郎ばっかりですが、その戦闘力は折り紙付き。アルディラッドカンバーは魔導兵装が仕込まれた巨大な可動式追加装甲2枚を自在に扱い、防御と攻撃を両立させた戦いを見せます。

　双子のツェンドリンブル2機で牽引する“3式装備”を使用するエルのトイボックス、移動をツェンドリンブルに任せることで、搭載された機体は魔導兵装への魔力供給と砲撃に専念出来るというもの。原作ではこの装備『戦馬車(チャリオット)』という名称が出てきまして、名前はチャリオットですがタンクの方に近い運用をする装備であると書かれています。

　殻獣を蹴散らしながら進んだ先には、縦に巨大な魔獣がいました。これこそ女王殻獣(クイーンシェルケース)!産卵能力と“巣”の機能を身体に備えているため、こいつが生きている限り殻獣の群れを完全に殲滅することは出来ないのです。本来なら、巣としての機能を得るほど成長した女王が巣分けで移動することは滅多にないはずなのですが…

　トドメの一撃はべへモスと同じように、突き刺した剣から体内に直接雷撃魔法を流し込んで脳を破壊。随分あっさりと倒しちゃいましたが、原作ではもっと苦戦したりして読みごたえがあるのでじっくりと戦闘を楽しみたい方は原作3巻を読んでね!

■エルくん勉強する

ナイツ&マジック第8章「Secret & Quest」【感想コラム】

画像引用元:©天酒之瓢･主婦の友社/ナイツ&マジック製作委員会

　魔力転換炉の製法を教わる許可が下りて狂喜乱舞するエルですが、その製法は森都の住人しか知らず、また森都に入るためには“衛使”と呼ばれる役割の者に認められないといけないと聞きます。そして、森都の衛使とは国機研の所長オルヴァーでした。彼らはアルヴの民と呼ばれる長命種族で、500年ほどの寿命を持ち、歳を取るに従って周囲への関心を失っていき思索を重視するようになるため、彼らは彼らだけの集落で暮らしているのだと。

　大老からの許しを得て、エルは魔力転換炉についての知識を一切合切全て教わることに。そもそも魔力転換炉は生物の心臓そのものであり、大気中に満ちるエーテルを取り込んで魔力へと変換し活力を得ること。触媒結晶は魔力を魔法に変換する物質ですが、ある特定の条件下ではエーテルを魔力に変換するのだと教わります。

　その条件とは特殊な魔法術式と血液、古の賢者達は錬金術によって疑似血液として血液晶(エリキシル)を造り出しました。生命の鼓動を刻み込む術式である生命の詩(ライフソング)はあまりにも巨大なもので、必要とされる銀板の大きさは幻晶騎士の体積を上回るほどになるのですが、高密度の魔法術式を織り込むことの出来るミスリルを用いることでその問題は解決されるものの、ミスリル自体を加工するには特定の魔法を用いなければなりません。アルヴの民は体内に触媒結晶を持っているため、ミスリルの加工が出来る唯一の種族なのだと。

　なおかつ、魔力変換路の出力は内蔵される触媒結晶の大きさと質に左右されると聞いたエルは目を輝かせながらアンブロシウス陛下に心当たりがあることを告げます。そう、他ならぬべへモスと女王殻獣の体内から取り出された触媒結晶。元はエルが討ち取った相手であることから、好きに使っていいと陛下からの許可を得ることが叶いました。

　たった3ヶ月で、アルヴの奥義の全てを学び取って戻ってくるという離れ業を成し遂げたエル。砦へ戻ると、ついに念願の専用機の開発に着手します。エルが魔力転換炉を自作する方法とは、幻晶甲冑を用いることでした。幻晶騎士と同じく結晶筋肉という一種の触媒結晶で動作する幻晶甲冑は、その手で直接に魔法を行使することが出来るのです。