人工知能が作った創作物の権利、現行法上はどうなっているのか

2017年3月22日 08:35

印刷

記事提供元:スラド

あるAnonymous Coward曰く、 今後、人工知能(AI)によって爆発的な量のコンテンツが生み出されることはほぼ確実と見られている。日本でも昨年5月に「知的財産推進計画2016」という報告書が作られたそうだ。この中では仮に現行の法律を全くいじらなかった場合、AI創作物に関する権利はどうなるかが議論されていた模様(ITmedia)。

 結論的なことも書かれている。人間が人工知能を道具(ツール)として利用して創作した場合は、人間が創作的な寄与をしているので、当該寄与をした人間に著作権が発生する。しかし、人間は創作指示をするだけの「AIによる創作」の場合は、著作物に該当せず、著作権も発生しないとしている。

 このパターンのAI創作物は誰でも利用できる(いわゆるパブリックドメイン)になるという。このため、AI創作物を使ったビジネスが成立しなくなることから、法改正などが今後議論されるようになる可能性が高い模様。

 スラドのコメントを読む | YROセクション | 人工知能 | 著作権

 関連ストーリー:
音楽著作権使用料値上げに対抗して著作権切れ音楽だけを流すようになったブルガリアのラジオ局、人気上昇 2017年03月02日
スター・トレックのファンムービーをめぐる裁判、連邦地裁がクリンゴン語などを審理の対象外とする決定 2017年01月15日
米国の霊長類学者、クロザルは目的の結果を出すために操作ができるため、撮影した写真の著作権者になりえると主張 2016年08月14日

※この記事はスラドから提供を受けて配信しています。

関連キーワード

関連記事