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AKB中村麻里子が卒業、そして女子アナへ
15日、AKB48の中村麻里子(23)が、3月一杯での卒業と、4月より、兵庫県の独立系放送局サンテレビジョンに契約アナウンサーとして入社することが発表された。これでAKBグループからは、NHK大津放送局の契約キャスターとなった村上文香さん(元NMB48)、セイントフォースに所属して、フリーアナとして活躍する柴田阿弥さん(元SKE48)に続き、3人目のアナウンサーとなる。
中村麻里子は、AKBの中でも黄金世代と呼ばれた9期のメンバー。同期には島崎遥香や永尾まりやといった卒業後も活躍するもの、大場美奈や山内鈴蘭のように、移籍して中核メンバーで活躍するものなどがいる。ちょうど、この9期は、TBSで始まった『有吉AKB共和国』がスタートした時期に、研究生として番組出演の経験を最初から積むことができた恵まれた期なのだが、中村麻里子はほとんど番組に呼ばれることがなく、同期の中でも出遅れが目立った。
ルックスに難があると叩かれたり、MCで頑張れば「うるさい」「空気が読めない」などと叩かれたりもしていたのだが、持ち前のバイタリティーで、徐々に頭角を現してきたメンバーでもあった。嫌みにならない自虐ネタで笑いを取るかと思えば、冠番組内ではスムーズな進行と、ツッコミで共演するメンバーを引き立てることも上手い。AKBではバラエティー班と言われる指原莉乃や峯岸みなみがいるが、あまり自己主張をせずに場を盛り上げることができる有能さは、劇場に行くファンにはよく知られていた。
そのためか今回の卒業は、ファンからも好意的に受け止められているようで、ネットには祝福の声が溢れている。アイドルがグループを卒業すると、女優やタレント活動をするか、一般企業へ就職、あるいは進学するかぐらいしか道はないように見えるが、ここに来て女子アナという、アイドル時代の知名度を生かしつつ、安定した職業に就くという成功コースも鮮明になってきた。AKBG以外でも、元フジテレビの平井理央アナ、元テレビ東京の紺野あさみアナ、また元乃木坂の市來玲奈さんも日テレのアナウンサーに内定したという。
女子アナのタレント化はバブル後期からよく言われてきたことだが、近年はタレントの女子アナ化というところまで進んできているのかもしれない。若いときから、テレビカメラの前で活躍する機会が多いアイドルは、女子アナとしても即戦力としての戦力化が可能ということだろう。
とはいえ、アナウンサーに求められることは、これまでのアイドルファンとは全く違う層に対して、その存在感を認められることだ。元アイドルの勝ち組への道だとしても、それ相応の覚悟とスキルが必要とされる。これからの中村麻里子アナ、そしてアナウンサーを目指すアイドルたちの健闘を願いたい。(記事:潜水亭沈没・記事一覧を見る)
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