ファストフードのチキンは何でできている?

2017年3月3日 18:40

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記事提供元:スラド

headless 曰く、 ファストフード店で食事をする際、他の肉よりもヘルシーだと考えてチキンを選択する人も多い。メニューでは鶏肉100%と記載されているものがほとんどだが、実際にどうなのか、カナダ・CBCのテレビ番組「Marketplace」が調査している(CBC Newsの記事[1][2][3]Ars TechnicaFoodbeast)。

 番組の前半ではファストフード店でチキンを選ぶという視聴者代表4人による試食を行い、後半でトレント大学に依頼したDNA検査の結果を明らかにしている。対象となったのはMcDonald's、Wendy's、A&W、Tim Hortons、Subwayのチキンサンドイッチ/ラップ商品で、実際に店舗で購入したものを使用。調理方法はロースト/グリル限定で、パティを含むが、油で揚げたものや衣をつけたものは除外したとのこと。

 鶏肉100%といっても調理の過程でさまざまな材料が加わるため、実際に販売されている商品のサンプルから検出されるDNAが100%ニワトリのものになることはない。それでも商品の多くではニワトリ由来のDNAが80%以上検出されている。しかし、Subwayの2商品ではOven Roasted Chicken Sandwich(チキンパティ)が53.6%、Sweet Onion Chicken Teriyaki(チキンストリップ)が42.8%という結果になり、残りの大半を大豆由来のDNAが占めたそうだ。

 実際のところ、Subwayに関しては最初の検査で出た値が他社と比べて異常に低かったため、複数の店舗で各5点購入してサンプルを追加した結果だという。番組では成形肉を使用している可能性や、それに伴う糖類の添加、保湿のためのリン酸塩の添加などを指摘し、ファストフード店のチキンは考えられているほどヘルシーではないことを示唆している。

 このような結果に対してSubway Canadaでは、肉質や水分を安定させるために大豆タンパクを使用しているとしたうえで、使用量は1%以下だと反論。番組の内容は誤った調査結果およびミスリーディングであるとして、取り消しを求めているとのことだ。

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