リック・オウエンス 2017年春夏コレクション - アマゾンに生息し続けるセイウチに美を見出して

2016年10月5日 11:31

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記事提供元:ファッションプレス

 リック・オウエンス(Rick Owens)の2017年春夏ウィメンズコレクションが、パリ・ファッション・ウィーク3日目の2016年9月29日(木)に発表された。

 毎シーズン、様々な架空の動物たちをテーマにしているリック・オウエンス。今季は、アマゾンに実在するセイウチがモデルとなっている。昔からその地で進化せずずっと同じままで生息する姿勢に美しさを見出し、コレクションピースへと落とし込んだ。

 セイウチのなめらかなライン、動くときにできるシワ・くぼみ。そんな姿をイマジネーションさせるのは、ロングラインのドレスだ。服地の上には波のようにドレープが生まれ、うねるように流線を描いている。バックスタイルは、エプロンのような作りで大胆に肌を見せ、センシュアル。また、翼のように左右に大きくメッシュ地を広げたトップスは鳥をイメージしたものだという。

 複雑なレイヤードのように映るが、全体像を完成させているのは、ハーフパンツ、チュニックタートルネックなど、アイテム数も少なくシンプル。ただ着こなしは、腕の部分から頭を出したり、カットした後ろ身頃からに腕を通したり、自由自在に楽しんでいる。

 昨シーズン生まれた、スリット入りのショートパンツは、前方にマキシスカートのように長い生地を張りつけアップデート。また、人気のウィンドブレーカーはハイネック仕様に。首から背中にかけて配置したハーフジップを開放すれば、襟を落としたモダンな着こなしを楽しむことができる。

 テキスタイルは、オリジナルが豊作だ。日本の着物からインスピレーションを得た「kimono」は、16本の糸を1本に寄り合わせて作った上質なもの。ウェディングドレスに使われるようなシルク地で、独特のハリ感が凹凸を作る。また、ポリエステルと馬の毛を織り込んだものはジャケットに、オーストリッチを手作業で糸に巻き付けたファーはコートに採り入れた。渦をまくファーのデコレーションなど、贅沢すぎるほどラグジュアリーな要素がランウェイに転がっている。

※本記事はファッションプレスニュースから配信されたものです。ファッションプレスでは、ブランド、デザイナー情報、歴史などファッション業界の情報をお届けしています。

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