Jファーム、北海道札幌市に植物工場を新設―高糖度ミニトマト生産を拡大

2016年4月21日 15:20

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トマトやベビーリーフを生産するJファームが、北海道札幌市内に新たに建設するスマートアグリプラントの完成予想図。(Jファームの発表資料より)

トマトやベビーリーフを生産するJファームが、北海道札幌市内に新たに建設するスマートアグリプラントの完成予想図。(Jファームの発表資料より)[写真拡大]

 JFEエンジニアリングは21日、トマトやベビーリーフを生産する関連会社のJファーム(北海道札幌市)が、札幌市内にスマートアグリプラントを新たに建設すると発表した。新プラントでは、「レッドジュエル札幌」などとしてブランド化している高糖度ミニトマトの生産を拡大するという。

 同社によると、Jファームは、2013年11月に、アド・ワン・ファーム(北海道札幌市)とJFEエンジニアリングが共同出資で設立した。苫小牧市に多様な熱源を活用したスマートアグリプラント(1.5ha)を建設し、2014年8月から、エネルギー利用技術や栽培技術の実証をしながら、トマトやベビーリーフの生産・出荷を行っている。出荷した農産物は道内のデパートやスーパーマーケット、シンガポールなどで販売されているという。

 今回は、札幌市の丘珠地区に1.6haの新プラントを建設し、高糖度ミニトマトの生産を拡大する。5月に着工し、12月に完成する予定。

 Jファームで生産する高糖度ミニトマトは、「red jewel sapporo premium(レッドジュエル札幌プレミアム)」、「red jewel sapporo(レッドジュエル札幌)」としてブランド化している。新プラントでは全数糖度計測装置を導入し、糖度10レベルまで達したものをブランド品として出荷するという。

 新プラントは、排ガス浄化機能を備えたバイオマスボイラ設備で、JFEエンジニアリングの独自技術によって木質チップを燃焼することで温室に熱とCO2を供給する。従来設備に比べて、化石燃料を50%以上削減しているという。また、温室には、エネルギーコストを抑制しながら積雪に対応する独自の融雪システムを設置する。

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