伊藤園と筑波大が野菜飲料による抗抑うつ効果を確認

2015年6月9日 16:19

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各群のBDIスコアの推移 (伊藤園の発表資料より)

各群のBDIスコアの推移 (伊藤園の発表資料より)[写真拡大]

  • 各群のSTAI-1スコアの推移(伊藤園の発表資料より)
  • 各群のSTAI-2スコアの推移(伊藤園の発表資料より)

 伊藤園は9日、筑波大学(医学医療系・磯部和正講師)との共同研究で、野菜汁100%飲料およびビタミン強化型の野菜・果実ミックスジュースの継続的な摂取による抗抑うつ・抗不安効果について確認したと発表した。

 抑うつぎみ(抑うつ尺度=BDIスコア=11点以上、状態-特性不安尺度=STAIスコア=レベル3以上)である健常な25~60歳の男女60名を、野菜汁100%飲料を1日1本摂取する群、野菜・果実ミックスジュースを1日1本摂取する群、飲料を摂取しない群の各20名ずつに分け、コントロール群以外の2群には飲料を12週間摂取してもらった。摂取前と4、8、12週間摂取後に被験者のBDIスコアおよびSTAI-1スコア(状態不安)、STAI-2スコア(特性不安)を比較した。

 その結果、BDIスコアでは、摂取前と比較して野菜汁100%飲料群および野菜・果実ミックスジュース群で12週間摂取後に有意な低下(改善)が確認され、特に野菜汁100%飲料群ではコントロール群と比較しても有意な低下(改善)が確認された。STAI-1では、摂取前と比較して野菜汁100%飲料群で4週間摂取後、12週間摂取後に有意な低下(改善)が確認され、野菜・果実ミックスジュース群で12週間摂取後に有意な低下(改善)が確認された。

 また、STAI-2では、摂取前と比較して野菜汁100%飲料群で12週間摂取後に有意な低下(改善)が確認され、野菜・果実ミックスジュース群で8週間摂取後、12週間摂取後に有意な低下(改善)が確認された。

 これらにより、野菜汁100%飲料、ビタミン強化型の野菜・果実ミックスジュースの継続的な摂取により抑うつ度、不安度が有意に改善されたことが示唆されたとしている。

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