前場に注目すべき3つのポイント~こう着感の強い相場展開か、個別物色で対応へ

2015年4月16日 08:31

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記事提供元:フィスコ


*08:32JST 前場に注目すべき3つのポイント~こう着感の強い相場展開か、個別物色で対応へ

16日の前場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。

■株式見通し:日経平均こう着も、業績観測など個別物色は活発
■外資系証券の注文動向:差し引き80万株の売り越し
■前場の注目材料:米シェールオイル減産観測で原油価格底入れとの見方

■日経平均こう着も、業績観測など個別物色は活発

16日の東京市場はこう着感の強い相場展開が続く一方で、業績等を手掛かりにした個別物色の流れが強まりそうである。15日の米国市場では前日の取引終了後に決算を発表した半導体大手インテルが4%超の上昇となり、半導体関連株への物色に波及。また、原油先物相場が約4カ月ぶりの高値を更新したことで、エネルギー関連株が堅調推移となった。NYダウ、ナスダックともに上昇。シカゴ日経225先物清算値は大阪比10円安の19860円だった。

インテルの上昇は昨日の段階で織り込み済みではあるが、半導体関連への買い安心感につながりそうである。また、懸念材料だった原油価格の下げ止まりが鮮明になってきており、資源関連への見直しも意識されることになろう。一方で、円相場は1ドル119円10銭辺りでの推移となり、118円台に入ってくる可能性がある。そのため、自動車など輸出関連への利益確定の流れが続きやすく、上値の重石になりそうだ。

物色の流れとしては来週以降の決算シーズン入りを前に業績修正や観測報道が飛び出しやすく、これを手掛かりにした個別対応。また、連日で年初来高値を更新しているソフトバンク<9984>やソニー<6758>などの動向も引き続き注目されることになる。その他、RIZAP(ライザップ)を運営する健康CP<2928>は、今期中に純利益を3倍近くまで拡大する計画のほか、M&Aや海外進出の加速、さらに東証1部への市場変更に向けた計画が伝えられている。東証1部昇格の可能性が高い銘柄等への物色に向かわせる可能性がありそうだ。

■外資系証券の注文動向:差し引き80万株の売り越し

朝の外資系証券6社経由の注文状況は、売り1400万株、買い1320万株、差し引き80万株の売り越しとの観測。なお、直近5日分の注文動向は以下の通り。

4月9日(木):90万株の買い越し
4月10日(金):480万株の買い越し
4月13日(月):320万株の買い越し
4月14日(火):150万株の買い越し
4月15日(水):380万株の買い越し

■前場の注目材料

・政府が地方でのIT関連企業を支援するファンド設立へ
・TPP事務レベル協議開始、農産品と自動車分野で詰め
・米シェールオイル減産観測で原油価格底入れとの見方


☆前場のイベントスケジュール

<国内>

08:50 先週分対外対内証券売買

<海外>

10:30 豪・3月失業率(予想:6.3%、2月:6.3%)《KO》

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