ピジョン、小野薬品、日機装など/本日の注目個別銘柄

2015年3月3日 16:36

印刷

記事提供元:フィスコ


<6753> シャープ 245 -9売り気配スタート。今期の最終赤字幅が従来予想の300億円から1000億円超に膨らむ見通しと伝わっている。つれて、主力2行に資本要請、1500億円規模の債務の株式化などが柱となっているようだ。予想以上の赤字幅拡大にネガティブなインパクトが先行、希薄化リスクなども警戒される状況に。一方、主力2行のサポートによる財務体質の改善が進むことは安心感につながっていくとの見方も。

<5411> JFEHD 2862.5 -106さえない。野村では投資判断を「バイ」から「ニュートラル」に格下げている。目標株価は3100円を継続しているようだ。株価上昇によって割安感が薄れたとの見方。16.3期の大幅増益などは株価上昇によって概ね織り込まれたと判断、一方で、中国鋼材市況の下落による業績面でのマイナス影響を、16.3期前半には一定程度受けるとみているようだ。

<7956> ピジョン 9100 +1030大幅上昇。前日に発表した決算内容が評価される格好のようだ。営業利益は128億円で前期比23%増益、第3四半期決算時に上方修正した水準を上回る着地となっている。今期は139億円で同9%増の見通しに。また、期末配当金は従来予想の52円から60円にまで引き上げている。今期営業利益予想は市場コンセンサスを下回っているが、保守的との見方が優勢のようだ。野村では会社計画を上回る158億円を予想している。

<4528> 小野薬品 13140 +1340強い動きが目立つ。クレディ・スイス(CS)では投資判断を「ニュートラル」から「アウトパフォーム」に格上げ、目標株価も12000円から18000円に引き上げている。国内外で抗PD-1抗体/がん免疫チェックポイント阻害薬オプジーボの大型化、ロイヤルティー収入の拡大が見込まれるとして、来期以降の業績予想を上方修正。営業利益は来期が31%増益、再来期が86%増益と急回復を見込んでいるようだ。

<7581> サイゼリヤ 2254 +137上げ目立つ。前日に2月の月次動向を発表、既存店売上高は前年同月比7.2%増と2ヶ月連続でのプラスとなり、増収率は5年ぶりの高い伸びとなっている。好調な売上動向が鮮明化する形となっており、ポジティブなインパクトにもつながる格好のようだ。ゴールドマン・サックス(GS)では、今期以降の業績予想を上方修正、目標株価を2300円から2500円に引き下げている。

<6376> 日機装 1055 +43しっかり。前日に業績予想の下方修正を発表、営業利益は従来予想の100億円から70億円に減額修正、一転しての減益見通しになっている。LNG用ポンプなどで出荷時期の期ズレが発生したほか、国内透析装置の販売も計画比下振れとなっているようだ。ただ、第3四半期累計で2割超の減益であり、下振れの可能性は相当程度織り込まれていたとみられる。いったんはアク抜け感が先行する状況となっているようだ。

<6770> アルプス 2842 +134買い優勢。モルガン・スタンレー(MS)では投資判断を「イコールウェイト」から「オーバーウェイト」に格上げ、目標株価も2300円から3200円に引き上げている。スマホ向けでは、1台あたりの搭載金額増が続くMLCC、高周波フィルタ、カメラアクチュエータが15年度も牽引役とみられ、同社は車載で市場の期待を上回る利益成長を実現する一社と位置づけているようだ。なお、MSでは、村田製<6981>、マブチ<6592>、TDK<6762>などの目標株価も引き上げている。

<7246> プレス工 487 +15買い先行。水素エネルギー事業に参入すると報じられている。水素化合物から水素を取り出す脱水素装置を製造、5月にも初号機を製造して実証実験を始して、水素ステーションへの納入を目指すもよう。燃料電池関連銘柄としての位置づけなどが高まる形となり、今後の展開に対する期待感を高める向きも。

<7011> 三菱重工 660.3 -8.7さえない。クレディ・スイス(CS)では投資判断を「アウトパフォーム」から「ニュートラル」に格下げしている。目標株価も900円から700円に引き下げている。中南米プラントにおける新たなリスクの増加、来期の利益成長に対する期待値低下、大型ガスタービン事業のグローバル需要低迷継続、新3ヵ年中計に対する期待値低下などの懸念台頭など、一段のリスクの増加をマイナス視しているもよう。《FA》

関連記事