国内ウェアラブル端末市場は2020年に680万台 腕時計型が過半=シード・プランニング

2015年1月6日 11:03

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国内のウェアラブル端末製品カテゴリ別の市場規模予測(シード・プランニングの発表資料より)

国内のウェアラブル端末製品カテゴリ別の市場規模予測(シード・プランニングの発表資料より)[写真拡大]

 市場調査・コンサルティング会社のシード・プランニングは5日、ウェアラブル端末の市場展望に関する調査結果を発表した。それによると、国内ウェアラブル端末の2020年の市場規模は680万台と予測され、Apple Watchの投入で、腕時計型が過半を占めるという。

 この調査は、国内のウェアラブル端末を腕時計型、ブレスレット型、メガネ型、その他(指輪型、ネックレス型、衣類型など)の4カテゴリに分類して、その市場性を調査した。

 その結果、国内ウェアラブル市場は、2014年には130万台規模になると推定した。2014 年は様々な製品が市場に投入され、製品バリエーションが非常に増えた。その背景には、2007 年から急速に普及してきたスマートフォンの成長率が鈍化し始め、次に成長する市場として“ウェアラブル”に国内外の注目が集まったからとしている。

 腕時計型は、2015年にAppleがApple Watch を投入すると、非常に大きいインパクトを市場に与えるだろうと予想した。その波及効果は徐々に一般ユーザーにも広がるようになり、2015年は腕時計型(ウォッチ型)を中心に市場が大きく成長すると予想、腕時計型は2020年には388台に達するとした。

 メガネ型製品は2013年発表されたGoogle Glass が注目を集めているが、現在商品化されている製品は非常に少ない。一般コンシューマー向けのメガネ型製品の可能性は今後3~4 年後くらいに見えてくると予想した。IT 業界だけではなく、メガネ業界からの参入も予想される。センサーを搭載したメガネで様々な情報を取得して、それを便利に利活用する文化が定着すれば、センサーメガネは一般に普及すると予測、2020年には101台になるとした。

 ヘルスケア/フィットネスが主な用途となっているブレスレット型は、ヘルスケア機能付き(センサー搭載など)の腕時計型製品の成長に影響されると予想した。ただし、そもそも腕時計を着けないユーザーや、スポーツ時など特定のシチュエーションのみ、機能を絞ったブレスレット型製品を利用する一定のユーザーニーズもある。機能を絞ったブレスレット型製品が今後一定の市場規模を確保していき、2020年には116万台と予測した。

 その他カテゴリについては、現在出ている指輪、ネックレス、衣類型などの製品と、コンセプトモデルとして紹介されている様々な形状の製品が進化して一定の市場を形成していくと予想する。将来的にはインプラントなど、よりハイレベルの技術の研究も進んでいくと予測、2020年には75万台になるとした。

 そして、これらの分析をもとに2020年には国内市場規模全体は680万台に達すると予測した。

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