旭化成グループ、米国の医療機器メーカーAdvanced社を買収

2014年12月24日 13:30

印刷

旭化成のグループ会社ZOLLは、心肺蘇生補助デバイスの胸腔内圧制御機器の製造・販売を行うAdvanced社を買収する。写真は、Advanced社のWebサイト。

旭化成のグループ会社ZOLLは、心肺蘇生補助デバイスの胸腔内圧制御機器の製造・販売を行うAdvanced社を買収する。写真は、Advanced社のWebサイト。[写真拡大]

 旭化成は24日、米国のグループ会社であるゾール・メディカル・コーポレーション(ZOLL)社が、心肺蘇生補助デバイスの胸腔内圧制御機器の製造・販売を行う米アドバンスド・サーキュレータリー・システムズ(Advanced)社を買収することで基本合意に達したと発表した。

 1997年の創立以来、Advanced社は薬剤を使用せず、体本来のメカニズムを利用して血流を促進する革新的な技術の開発に取り組んできた。Advanced社が有する胸腔内圧制御(IPR)製品群は、さまざまな
病状に対して効果のある非侵襲性の心肺蘇生補助デバイス。血流量が低下した際に、胸腔内に陰圧を与えることで心臓の膨張を助け、心拍出量・収縮期血圧(最高血圧)を上昇させ、脳やその他の主要な臓器への血流の向上をもたらす。

 旭化成は、Advanced社のIPR製品群をZOLL社の除細動器と併用することで、心肺蘇生の確度を高め、危篤状態の患者の命を救い、通常の生活に戻すことをサポートしていくという。

 買収の手続きは2015年初めに完了し、Advanced社はZOLL社の中核事業である除細動器事業の一部門としてミネソタ州にて事業を継続する。Advanced社を買収することで、ZOLL社には心停止や他の深刻な病状の改善に有効な新しい技術が加わることとなる。(記事:宮野 浩・記事一覧を見る

関連記事