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低迷脱した風力発電市場 2015年度に1000億円超へ 矢野経済研究所調べ
風力発電システム市場規模推移と予測を示す図(矢野経済研究所「風力発電システム市場に関する調査結果 2014」より)[写真拡大]
矢野経済研究所は7日、「風力発電システム市場の現状と展望 2014」と題する市場調査結果を発表した。それによると、2011~2013年度で年間200億~300億円と低迷していた風力発電システム市場規模(運転開始ベース)は、2014年度で740億円に、さらに2015年度には1,000億円を超す規模にまで回復することが明らかになった。風力発電市場は低迷からようやく脱しつつあるといえる。
この調査は、今年5~8月までの期間、大型風車メーカーや風力発電事業者、研究機関等を対象に、同社の専門研究員による直接面談や電話、eメールによるヒアリング、文献調査によって行われた。
2011~2013年度の間、風力発電市場が低迷したのは、風力発電に対する導入補助制度が縮小・廃止され、新たな支援制度の再生可能エネルギー固定価格買取制度の実施まで、空白期間があったことによる。また、環境影響評価法の適用により、大型風力発電プロジェクトの開発期間が長期化したことも要因として指摘されている。
2014年度以降は、環境影響評価の手続を終了した大型風力発電プロジェクトの着工、運転開始が見込まれるため、システムの新規導入量も回復する見通しである。新規導入量はこれまで2006年度の407MW(40万7000KW)が最高だったが、2014年度から持ち直し、2016年度の新規導入量は500MW(50万kW)に達すると予測されている。
将来的には、大規模開発が可能な洋上風力発電システムの導入が増える見通しで、システム市場規模は2025年度で5,600億円、2030年度には1兆円規模に達するとみられている。(記事:南条 誠・記事一覧を見る)
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