テーマ性のある銘柄や値動きの軽い中小型株での短期的な値幅取り狙い/ランチタイムコメント

2014年10月8日 12:09

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記事提供元:フィスコ


*12:10JST テーマ性のある銘柄や値動きの軽い中小型株での短期的な値幅取り狙い
 日経平均は大幅に続落。231.57円安の15552.26円(出来高概算11億7000万株)で前場の取引を終えた。国際通貨基金(IMF)が世界経済の成長見通しを引き下げたことや、8月の独鉱工業生産が前月比4%減と、2009年1月以来5年半ぶりの大幅な落ち込みとなるなど、世界経済の先行き懸念から海外市場が大幅に下落。この流れを受けて、東京市場も幅広い銘柄に売りが先行した。
 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から15600円を割り込んだ日経平均は、その後15600円を回復する局面をみせたものの戻りは鈍く、日中値幅80円程度でのこう着が続いている。東証1部の騰落銘柄は、値下がり数が1500を超えており、全体の8割を占めている。セクターでは水産農林のみがプラス。一方で、輸送用機器、鉱業の下落率は2%を超えている。
 日経平均はギャップ・ダウンで始まり、直近安値を下回っている。週足では15610円辺りに位置する13週線を割り込んで推移しており、この水準での踏ん張りをみせたいところ。現状ではイレギュラーの範囲内であり、週末終値で上回ることができれば、13週線が支持線として機能しているこれまでのトレンドが継続との見方に。
 後場は日銀によるETF買い入れが期待されるため、下値の堅さは意識されてくる可能性はある。ただし、ソフトバンク<9984>など指数インパクトの大きい銘柄の弱さや、トヨタ自<7203>、ホンダ<7267>、富士重<7270>など自動車株の弱さをみる限り、戻り基調が強まるとは考えづらい。そのため、先物や為替を睨みつつ、テーマ性のある銘柄や値動きの軽い中小型株での短期的な値幅取り狙いが中心になりそうだ。
 とはいえ、イレギュラー的な価格がつきやすいため、連鎖安をみせている好業績銘柄などには、押し目拾いのスタンスを取りたいところである。(村瀬智一)《FA》

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