【アナリスト水田雅展の銘柄分析】カナモトは高値圏から急反落したが目先的な売り一巡、押し目買い好機

2014年9月11日 09:24

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記事提供元:日本インタビュ新聞社

  建設機械レンタル大手のカナモト <9678> の株価は、高値更新の展開が続いて9月2日の4905円まで上値を伸ばしたが、9月5日の第3四半期累計(11月~7月)業績発表で材料出尽くしとして急落し、9月10日に3920円まで調整する場面があった。ただし9月10日は終値で前日比85円高の4180円まで切り返した。今期(14年10月期)業績見通し再増額の可能性もあり、目先的な売りが一巡して押し目買いの好機だろう。

  建設機械レンタルを主力として、海外向け中古建設機械販売、土木・建築工事用鉄鋼製品販売、IT機器・イベント関連レンタルなども展開している。北海道を地盤に東北、関東、中部、近畿、九州にも営業拠点網を拡充して全国展開を加速している。

  12年6月にはグループ戦略強化に向けて、道路建機レンタルと道路工事施工のユナイトを子会社化した。14年4月には、環境保全設備や地下施設建設機械などの製造・レンタルを手掛ける子会社のKGフローテクノが中国・上海に現地法人を設立した。中国で需要拡大が見込める環境保全設備や地下施設建設機械の事業展開を本格化する。

  14年6月には業務プロセス向上やコスト削減など競争優位の創出を実現するため社長直轄の「業務改善推進室」を新設し、14年8月には成長戦略の一環として関東・関西エリアへの出店を加速させるため「市場開発室」を新設した。

  9月5日発表の今期(14年10月期)第3四半期累計(11月~7月)の連結業績は売上高が前年同期比15.4%増の926億57百万円、営業利益が同52.4%増の128億13百万円、経常利益が同49.4%増の124億30百万円、純利益が同52.9%増の71億94百万円だった。

  耐震補強などのインフラ老朽化対策工事や復興工事を中心に公共工事が増加し、鉄道・通信・ガス・港湾などの土木インフラ関連工事も増加して建設機械のレンタル需要が高水準に推移した。中古建設機械の販売増加も寄与して大幅増収増益だった。

  通期の連結業績見通しについては前回予想(5月29日に増額)を据え置いて、売上高が前期比10.6%増の1226億円、営業利益が同40.5%増の160億10百万円、経常利益が同40.3%増の155億40百万円、純利益が同33.8%増の77億70百万円としている。配当予想は同10円増配の年間30円(第2四半期末15円、期末15円)(普通配当年間20円+記念配当年間10円)としている。

  震災復旧・復興関連工事、防災・減災・耐震化関連工事、老朽化インフラ補修・更新関連工事、都市再開発関連工事、激甚災害現場の復旧工事などが活発であり、営業拠点網拡充などの営業強化策も寄与して建設機械レンタル需要が高水準で推移する。販管費抑制などの効果も寄与して大幅増収増益見通しだ。

  通期見通しに対する第3四半期累計の進捗率は売上高が75.6%、営業利益が80.0%、経常利益が80.0%、純利益が92.6%と高水準である。公共投資の比率が高まる年度末(1月~3月)が当社の第2四半期累計に当たることや、技能労働者不足による工事遅延の影響などを考慮しても通期見通し再増額の可能性が高いだろう。20年東京夏季五輪など建設関連ビッグプロジェクトが目白押しであり、中期的に事業環境は良好で収益拡大基調だろう。

  株価の動きを見ると、高値更新の展開が続いて9月2日の4905円まで上値を伸ばしたが、9月5日の第3四半期累計業績発表で材料出尽くしとして急落し、9月10日に3920円まで調整する場面があった。ただし9月10日は終値で前日比85円高の4180円まで切り返した。目先的な売りが一巡したようだ。

  9月10日の終値4180円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS215円59銭で算出)は19~20倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間30円で算出)は0.7%近辺、前期実績PBR(前期実績の連結BPS1513円49銭で算出)は2.8倍近辺である。週足チャートで見るとサポートラインの13週移動平均線を割り込んだが、26週移動平均線近辺で下ヒゲを付けて反発の動きを強めている。今期好業績見通しに変化はなく再増額の可能性もあり、目先的な売りが一巡して押し目買いの好機だろう。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)

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