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デジタルかアナログか アウディの答えはバーチャルコクピット
アウディのフルデジタルメーターはもはや最新鋭航空機のグラスコクピットそのものだ。今後も航空機の技術が自動車に応用され、最終的には自動運転を目指すことになるのかも知れない。[写真拡大]
アウディは3月にジュネーブショーで発表した新型TTの新開発フルデジタルメーターの映像を公開した。残念ながらアウディジャパンのサイトでは公開されていないが、海外の同社サイトで”バーチャルコクピット”と呼ぶフルデジタルメーターの画像を見ることが出来る。スピードメーターやタコメーターの表示位置やサイズを変更したり、カーナビ情報、オーディオ、車両設定の情報を必要に応じメーター内に表示させることが出来る。
数字を直読する方式の速度計を初めて量産車に採用したのは、1970年に発表されたフランスのシトロエンGSとされる。日本車では81年にトヨタ<7203>がソアラで「エレクトロニック・ディスプレイメーター」の名称で初めて採用し、高級車からスポーツカー、コンパクトカーに至るまで多くの車に採用された。
バブル期、「デジタルは先進的で格好良い」ともてはやされた。しかし、太陽光が当たると見えにくいという実用上の欠点や、アナログの方が直感的で判りやすいという意見もあった。そして、デジタルメーターの珍しさが色あせると、逆にそれが安っぽく見えたことも確かだ。腕時計同様、アナログが再び勢力を盛り返すことになる。
自動車には航空機の技術がしばしば応用される。航空機メーカーが自動車を生産しているケースが多いことがその一因に違いない。国内では富士重工業<7270>や三菱自動車工業<7211>、海外においてはスウェーデンのサーブ、ドイツのBMW、イギリスのロールス・ロイスなど航空産業と密接な関係を持つことで知られている。
アウディのフルデジタルメーターはかつてのデジタルメーターとは全くレベルが違う。アウディのそれは、最新の航空機が計器類を液晶モニタに映し出して表示するグラスコクピットそのものだ。フルデジタルメーターの次に航空機から自動車に応用される技術は何だろう。航空機では電気信号で操縦翼を動かすフライ・バイ・ワイヤの採用が増えている。その仕組みが、自動車の電動パワーステアリングや電子制御スロットルに応用され、操縦安定性の向上、そして自動運転へと発展する日が来るのかも知れない。(編集担当:久保田雄城)
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※この記事はエコノミックニュースから提供を受けて配信しています。
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