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筑波大、1000兆分の1秒ごとに電子スピンを測定できる技術を開発
量子井戸中、光照射により配向した電子スピンの向きが乱れていく(緩和していく)様子の模式図(筑波大学の発表資料より)[写真拡大]
筑波大学の重川秀実教授らによる研究グループは、走査トンネル顕微鏡とレーザーを組み合わせることで、電子のスピンを1000兆分の1秒ごとに測定できる技術を開発した。
電子は、電荷(プラスとマイナス)とは別にスピンと呼ばれる自転による性質を持っている。半導体素子をより小さくするためには、これら両方の性質を利用することが有効であると考えられており、その実現のためには、ナノメートルの領域で電子のスピン高速運動を調べるための方法が必要不可欠である。
今回の研究では、一つ一つの原子を観察できる走査顕微鏡と、1000兆分の1秒の現象を捉えられるレーザーを組み合わせることで、量子井戸の中で向きを揃えた電子が乱れていく様子を測定することに世界ではじめて成功した。
本研究成果によって、スピントロニクスなど、様々な分野での科学技術発展に貢献できると期待されている。
なお、この内容は6月29日に「Nature Nanotechnology」オンライン速報版に掲載された。
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