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NYの視点:ウクライナ大統領選挙、円高牽制発言への警戒感
*08:21JST NYの視点:ウクライナ大統領選挙、円高牽制発言への警戒感
5月20日付けのシカゴIMM、投機・投資家筋のポジションで円の売り持ち高は前週から増加し安倍新政権発足以前2012年11月以来で最小となった。追加緩和観測が大幅に後退。アベノミクス期待が完全に払拭してしまった。ただ逆に、市場の円の売り持ちが減少したことは円の下落余地を広げる。
■来週のポイント
25日に予定されているウクライナ大統領選挙やマイナス成長に下方修正されることが予想されている米国の1-3月期国内総生産(GDP)に注目が集まる。円は、日本の高官から円高発言が引き続き聞かれる可能性があるため伸び悩む可能性がある。
●ウクライナ情勢
25日:ウクライナ大統領選挙
オバマ米大統領、メルケル独首相はロシアが大統領選挙までに危機解決に向けた対応を示さなければ追加的な経済制裁に踏み切る方針を示している。プーチン大統領はウクライナの大統領選挙を支持する姿勢を示している。しかし、ロシアは中国と大口の天然ガス取引で合意したため経済制裁を回避する必要もなくなった。ウクライナ侵略のリスクが完全に払拭したわけではない。大統領選挙後のウクライナ状況に警戒感が強い。また、ウクライナから独立すると表明した新ロシア派は、大統領選挙には参加しない方針を示しており、ウクライナは事実上分断したまま大統領選挙を迎えることも懸念材料となる。
●日本
最近、欧州高官からあからさまなユーロ高是正発言が目立つ。欧州の高官は今まで、ユーロ相場に関する具体的な発言を避けてきた。しかし、最近、その方針を転換。ドラギECB総裁でさえも定例理事会後の会見において「ユーロ相場は政策目標ではないが、インフレの安定を左右する。そのため、対処が必要」とデフレの要因にもなりかねないユーロ高に対処するための追加緩和の導入を示唆。米ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)紙によると、ユーロ圏高官のこういった発言に、日本の高官が不満を強めているという。
ドラギECB総裁を含めたユーロ圏高官らの発言に対抗する形で黒田日本銀行総裁は米ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)紙とのインタビューの中で、「2008年以前と比べると円はユーロに対し、依然かなり強い」、「米国経済の回復は非常に強く、日本の回復を上回る勢い。こういった状況下、円が対ドルで上昇すると予想することは理にかなわない」「日銀が物価目標を達成後も、円は上昇しないはず」「円が一段と上昇する理由はほとんどない」と、明確な円高牽制発言を行った。
一部のアナリストは黒田日本銀行総裁が口先介入を今後も続ける可能性があるが、「構造的な材料がなく、日銀は構造的な追加緩和に踏み切ることを恐れているためだ」と分析している。日銀が追加緩和に踏み切らないことは円買い戻し要因となってしまう。
●欧州
5月22日-25日:欧州連合(EU)全域で、5年に一度の欧州議会選挙
これまで以上に大きな権限を備えた欧州議会の全751議席が争われる今次の選挙は、EU諸機関の将来を方向づける重要なものとなると見られている。
5つの政党グループの6人の欧州委員会委員長候補のひとり、欧州人民党グループ、ユンケル前ユーロ圏財務相会合(ユーログループ)議長は「条約は欧州委員会(EC)が欧州財務相との説明会をもうけ、EU財務相がECBに指示することを承認」と言及。前議長がECBに為替などに関する指示を与えたいと考えていることは明らかだ。
バイトマン独連銀総裁はユーロ目標相場が設定される可能性を懸念、「ECBの独立性が損なわれる」と警戒感を表明した。
●米国
27日:ロックハート・アトランタ連銀総裁(14年度の投票権無し)
29日:ピアナルト米クリーブランド連銀総裁(14年度の投票権有)、ジョージ米カンザスシティー地区連銀総裁(14年度の投票権無し)の講演
1-3月期国内総生産(GDP)改定値:予想前期比年率-0.5%、速報+0.1%
30日:クリーブランド連銀総裁の新総裁の講演、ウィリアムズ米サンフランシスコ連銀総裁(14年度の投票権無し)、プロッサー米フィラデルフィア地区連銀総裁(14年度の投票権有)、ラッカー米リッチモンド地区連銀総裁(14年度の投票権無し)の講演
米商務省が発表する1-3月期国内総生産(GDP)改定値は前期比年率-0.5%へ速報値の+0.1%から下方修正されると予想されている。マイナス成長は、11年以降3年ぶり。景気回復を牽引すると期待されていた住宅市場が思ったほど伸びない。ピークとなる4月の販売も中古、新築販売とも前年比で下落。米連邦公開市場委員会(FOMC)が当面、異例な緩和策を維持することが正当化される。
*日本円
ネット・円売り持ち:-53,787(5/20)←円売り持ち:-64,707(5/13)(直近ネット円買い持ち最高水準:08年3/25+65,920、04年2/6+64499)(過去最高ネット円売り持ち高:07年6/26-188,077)
*ユーロ
ネット・ユーロ売り持ち:-9,220(5/20)←ユーロ買い持ち:-2,175(5/13)(07年5/15:+119,538過去最高買い持ち高、10年2/9-57,152過去最高の売り持ち高)
*ポンド
ネット・ポンド買い持ち:+33,090(5/20)←ポンド買い持ち:+31,755(5/13)(07年7/22:直近ネット買い持ち高最高水準+98,366)
*スイスフラン
ネット・スイスフラン買い持ち:+5,019(5/20)←スイスフラン買い持ち:+6,806(5/13)(過去最高スイスフランネット売り持ち高:07年6/19:-79,331)
*加ドル
ネット・加ドル売り持ち:-26,534(5/20)←加ドル売り持ち:-26,037(5/13)(直近ネット買い持ち高最高水準:07年10/12+83001)
*豪ドル
ネット・豪ドル買い持ち:+19,462(5/20)←豪ドル買い持ち:+17,127(5/13)
*NZドル
ネット・NZドル持ち:+17,594(5/20)←NZドル買い持ち:+19,340(5/13)
*メキシコペソ
ネット・ペソ買い持ち:+77,266(5/20)←ペソ買い持ち:+68,622(5/13)(直近買い持ち高最高:08年2/29+125,000)《KO》
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