【アナリスト水田雅展の銘柄分析】サムコは、レンジ下限から反発して上値目指す

2014年4月24日 09:30

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記事提供元:日本インタビュ新聞社

  半導体製造装置のサムコ <6387> の株価は、全般地合い悪化の状況下でも大きく下押す動きは見られない。好業績を評価する動きだろう。足元は高値圏でのボックス展開だが、レンジ下限から反発して上値を目指す展開だろう。

  半導体・電子部品業界向けに薄膜を形成するCVD(化学気相成長)装置、薄膜を微細加工するドライエッチング装置、基板表面をクリーニングするドライ洗浄装置などの製造・販売事業を展開し、次世代半導体材料である窒化ガリウム(GaN)や炭化ケイ素(SiC)など化合物半導体製造用を主力製品としている。

  研究開発については当社研究開発センター(京都本社)、オプトフィルムス研究所(米国シリコンバレー)、サムコケンブリッジラボラトリー(英国ケンブリッジ大学内)の日米欧3極体制を構築して、コアテクノロジーである「薄膜技術」をベースにCVD装置、エッチング装置、洗浄装置に次いで第4の柱となる新製品の開発を進めている。

  14年2月には、半導体精密洗浄装置製造・販売のリヒテンシュタイン公国UCP社の株式90%取得で合意(14年4月末に株式譲渡契約締結予定)した。当社のプラズマ洗浄装置などとのシナジー効果に加えて、CVD装置・エッチング装置などの欧州市場での販売・サービス拠点とする方針だ。

  さらに14年3月には、MO-CVD(有機金属気相成長)装置メーカーの米VPE社と、同社製品の日本およびアジア地域での販売代理店契約を締結した。製品ラインナップの強化を図り、一貫製造ラインのワンストップソリューションを積極的に展開する方針だ。

  今期(14年7月期)業績(非連結)見通し(9月10日公表)は、売上高が前期比20.2%増の50億50百万円、営業利益が同82.6%増の6億25百万円、経常利益が同9.0%増の6億15百万円、純利益が同7.2%増の3億80百万円としている。経常利益と純利益は営業外費用での株式上場費用計上などが影響して小幅増益にとどまるが、大幅増収、大幅営業増益の見込みだ。

  国内の高輝度LED用途や海外の照明用LED用途など、オプトエレクトロニクス分野のCVD装置やエッチング装置の大型案件が牽引する。電子部品分野でもパワーデバイスやMEMS(微小電気機械素子)用途が好調に推移している。第2四半期末(14年1月末)の受注残高は前期末(13年7月末)比24.8%増の12億59百万円と高水準である。中国LED市場の復調などで受注環境が好転しており、営業強化策も奏功して好業績が期待される。

  株価の動き(13年7月24日付でJASDAQ市場から東証2部市場に市場変更、14年1月9日付で東証2部市場から東証1部市場に指定替え)を見ると、急騰した1月高値1525円後は上げ一服の展開だ。ただし概ね高値圏1200円~1500円近辺のレンジで推移している。足元では4月22日に前日比91円安の1201円まで調整したが、4月23日には一転して前日比80高の1281円に戻している。下値は限定的でレンジ下限から反発の形だろう。

  4月23日の終値1281円を指標面で見ると、今期予想PER(会社予想のEPS54円02銭で算出)は24倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間18円で算出)は1.4%近辺、実績PBR(前期実績のBPS972円02銭で算出)は1.3倍近辺である。週足チャートで見ると13週移動平均線を割り込んだが下ヒゲを付ける形であり、26週移動平均線がサポートラインとなりそうだ。レンジ下限から反発して上値を目指す展開だろう。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)

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