【アナリスト水田雅展の銘柄分析】ヨコレイは上放れのタイミング、好業績や低PBRが支援材料

2014年3月12日 09:18

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記事提供元:日本インタビュ新聞社

  冷蔵倉庫大手のヨコレイ(横浜冷凍) <2874> の株価はボックス展開だが、煮詰まり感を強めている。直近安値から下値を切り上げて上放れのタイミングが接近しているようだ。今期(14年9月期)好業績見通しや低PBRが支援材料だろう。

  冷蔵倉庫事業を主力として、水産品や畜産品などの食品販売事業も展開している。第4次中期経営計画(12年9月期~14年9月期)では、重点戦略として低温物流サービスの戦略的ネットワーク展開やドメイン拡充を掲げ、物流アウトソーシングサービスを軸とした総合低温物流への取り組みを強化している。

  総合低温物流サービスでは冷蔵倉庫事業の能力増強を推進し、14年4月竣工予定で北海道小樽市・石狩第2物流センター(仮称)、14年6月竣工予定で大阪市・夢洲物流センター(仮称)、14年10月竣工予定で宮崎県都城市・都城第2物流センター(仮称)を新設する。海外はASEAN地域への事業展開を本格化している。タイでは14年2月にワンノイ物流センター2号棟が竣工し、さらに3月5日にはバンパコン第2物流センター(仮称)を新設(15年7月竣工予定)すると発表した。

  今期(14年9月期)連結業績見通しは前回予想を据え置いて、売上高が前期比9.5%増の1300億円、営業利益が同20.7%増の45億円、経常利益が同18.2%増の45億円、純利益が同8.3%増の25億円としている。新規物流センター稼働などで償却負担が増加するが、冷蔵倉庫事業の貨物取扱量が高水準で推移し、食品販売事業は市況上昇や回転率重視の販売施策も寄与して営業損益が大幅に改善する。第1四半期(10月~12月)の進捗率は売上高が28.0%、営業利益が41.3%、経常利益が41.1%、純利益が44.1%と高水準であり、通期増額の可能性が高いだろう。

  株価の動きを見ると、昨年秋以降は概ね760円~810円近辺のレンジでのボックス展開が続いている。全般地合い悪化の影響を受けて2月5日に直近安値763円まで調整したが、素早く切り返して2月26日には820円まで上伸した。足元は780円~800円近辺で推移しているが、下値を切り上げる動きだ。

  3月11日の終値797円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS48円31銭で算出)は16~17倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間20円で算出)は2.5%近辺、実績PBR(前期実績の連結BPS1114円84銭で算出)は0.7倍近辺である。日足チャートで見ると2月5日の直近安値をボトムとして下値切り上げの動きだ。また週足チャートで見るとボックス展開に煮詰まり感を強めている。ボックス上放れのタイミングが接近しているようだ。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)

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