【編集長の視点】マルサンアイは25日水準を固め新製品発売を手掛かりに高値に照準

2014年3月5日 10:11

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記事提供元:日本インタビュ新聞社

<銘柄ウオッチ>

  マルサンアイ <2551> (名2)は、きょう5日はなお商いが成立していないが、25日移動平均線水準からの再騰展開が想定される。今年1月29日に発表した今9月期第1四半期(1Q)業績が、減益転換して着地したが、25日線で下値抵抗力を発揮して織り込み済みを示唆しており、3月3日にいっせいに発売した新製品を手掛かりに業績期待を高めて下げ過ぎ訂正買いが再燃する可能性があるためだ。下値には、昨年12月に「和食(日本人の伝統的な食生活)」が、世界無形文化遺産に登録され、この基本調味料となっている同社主力製品のみそへの関連株人気が底流している。

■「みそ職人 旨味贅沢」などの新製品が「和食」関連人気を拡大

  3月3日に発売した新製品は、「みそ職人 旨味贅沢400g」、「みそ職人 旨味贅沢 赤だし750g」、米国で高人気の新アーモンド飲料の「アーモンド・ブリーズ」、さらに豆乳飲料などを含めて12商品に及ぶ。とくにみそは、世界無形文化遺産に登録された要因が、懐石料理、料亭料理などの高級料理のみではなく、「一汁三菜」を基本に新鮮な食材と季節の移ろい、栄養バランスへの配慮などを評価したことにあり、この「一汁」の基本調味料となる同社のみそとの関連が強く、新製品の発売が、業績期待を高めることになる。

  一方、同社の今期1Q業績は、前年同期比1%増収、50%経常減益、49%純益減益と減益転換した。即席みそでは、特定企業向けの製品の出荷が増加し、新製品の「粕汁」が好調に推移、昨年9月に発売した新製品のアーモンド飲料が健闘して売り上げは続伸したが、利益は、事業の効率化、コスト削減を進めたものの、原材料コストの上昇が響き減益転換した。

  9月通期業績は期初予想を据え置き、売り上げ230億700万円(前期比4%増)、経常利益5億2200万円(同5%減)、純利益3億2700万円(同0.7%減)と見込んでいる。「和食」の世界無形文化遺産登録の好波及や新製品の寄与で上ぶれ期待も、底流している。

■500円台割れでダメ押ししPER18倍台の下げ過ぎ訂正へ

  株価は、アーモンド飲料のライセンス契約を歓迎して昨年来高値600円まで買われたが、前期業績の上方修正・期末配当の増配でも500円台で限定的な反応にとどまった一方、今期業績の減益予想でも495円と下ぶれてダメ押しをして25日線水準で下値抵抗力を発揮した。昨年来高値へのキャッチアップに向けPER18倍台の下げ過ぎ訂正買いが再燃しよう。(本紙編集長・浅妻昭治)(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)

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