買い戻し中心だが不動産の上昇に安堵感【クロージング】

2014年3月4日 16:07

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記事提供元:フィスコ


*16:08JST 買い戻し中心だが不動産の上昇に安堵感【クロージング】

4日の日経平均は5営業日ぶりに反発し、69.25円高の14721.48円(出来高概算19億3000万株)で取引を終えた。ウクライナ情勢の緊迫化が嫌気されるなか、続落して始まった。ただ、日経平均は寄り付き直後に付けた14546.34円を安値に、その後はじりじりと下げ幅を縮めるなか、次第に先物主導で買い戻しとみられる流れが強まった。また、足下で利食いが強まっていた不動産の上昇が目立っており、値ごろ感からの押し目買いの動きも出ているようである。日経平均が心理的な節目の14500円処での底堅さが意識されていたことや、円相場がやや円安に振れて推移していたことなどが買い戻しに向かわせたようである。

大証225先物は現物の取引終了後に、「ロシアのプーチン大統領がクリミア半島で軍事演習中の部隊に帰還を指示した」との報道を受けて急伸し、一時14890円まで上げ幅を拡大している。円相場も101円90銭辺と円安に振れている。この流れから欧米市場はリバウンドをみせてくるようだと、日経平均は5日線レベルを回復してくる可能性がある。

ただ、買い戻しが中心とみられるほか、日経平均の14500円処での押し目買いは意識される半面、明日からの中国全人代や、週末の米雇用統計を控え、上値追いは限られそうである。とはいえ、足下で調整が強まっていた不動産の上昇は安堵感につながる。6日には2月のオフィス空室状況が発表される。1月に続いて改善(空室率の低下・賃料の上昇)が見られるようだと、不動産株への見直しが強まる可能性もありそうだ。《KO》

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