短期的なリバウンド狙いか/ランチタイムコメント

2014年3月4日 12:00

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記事提供元:フィスコ


*12:01JST 短期的なリバウンド狙いか
 日経平均は反発。46.29円高の14698.52円(出来高概算9億9000万株)で前場の取引を終えている。ウクライナ情勢の緊迫化が嫌気されるなか、続落して始まった。ただ、日経平均は寄り付き直後に付けた14546.34円を安値に、その後はじりじりと下げ幅を縮めるなか、次第に先物主導で買い戻しとみられる流れが強まっている。
 セクターでは不動産が上昇率トップのほか、電力ガス、ゴム製品、小売、その他金融、パルプ紙、精密機器、倉庫運輸などが強い。一方で、金属製品、海運、証券、鉱業、石油石炭などが小安く推移している。東証1部の騰落銘柄は、値上がり数が全体の過半数を占めている。
 ウクライナ情勢の行方を見極めたいとのムードから慎重姿勢が強まるなか、先物主導で買い戻しとみられる流れに。特に足下で利食いが強まっていた不動産の上昇が目立っており、値ごろ感からの押し目買いの動きも出ているようである。日経平均が心理的な節目の14500円処での底堅さが意識されていたことや、円相場がやや円安に振れて推移していたことなどが買い戻しに向かわせたようである。
 日経平均は25日線の攻防をみせているが、先物主導による切り返しであり、需給は振れやすいとみられる。ウクライナ情勢に関する報道などに左右させられやすいと考えられ、追随する動きは限られそうである。ただ、ソフトバンク<9984>が5営業日ぶりに反発となり、投資家心理としては安心感につながる。中小型株の一角にも動意がみられており、短期的なリバウンド狙いか。(村瀬智一)《FA》

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