【中国の視点】クリミア半島は突破口か、「ロシア軍は出動するな」と欧米が釘を刺す

2014年3月3日 09:22

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記事提供元:フィスコ


*09:22JST 【中国の視点】クリミア半島は突破口か、「ロシア軍は出動するな」と欧米が釘を刺す
親露派が多数住んでいるウクライナのクリミア半島で27日、親露の武装勢力50人が地方議会と政府の建物を占拠し、同建物に掲げられたウクライナ国旗をロシア国旗に変えたと報じられた。また、一時行方不明になったウクライナのヤヌコビッチ氏は同日、書面でコメントを発表した。その中に「自身は現在もウクライナの合法的な大統領だ」と強調された。

さらに、ロシア国防省は前日の26日、15万人に上る大規模な軍事演習を始めていることを明らかにした。2日間で発生した一連の事件について、偶然ではないとの見方は優勢。欧米側はロシアに対して「軍隊を出動させた場合、大きな代償を払うことになる」と警告した。

また、ウクライナの大統領代行トゥルチノフ氏も、クリミア半島に駐留しているロシア黒海艦隊に対し、基地外の軍事行動を侵略行為と見なすと発言したほか、同地区の政府機関に侵入した武装勢力が国家に対する反逆行為だと批判した。一方、ロシアのロゴジン副首相は、武装勢力を反逆罪に決めるなら、トゥルチノフ氏自身を逮捕すべきだと揶揄した。

クリミア半島はソビエト連邦時代の1954年にフルシチョフ政権がウクライナに譲渡した。旧ソ連の解体後、人口の6割がロシア人である同地区の住民はロシアへの回帰を求めていた。こうした状況を受け、ウクライナ政府は1996年、クリミア半島を自治共和国とし、独自の憲法を持つことを認めた。

ウクライナはロシアにとって欧州向けの天然ガス供給の重要な経由地であるため、親欧米の反政府政権の樹立がロシアにとって不利である。ウクライナをロシアが主導する経済圏に加入させるため、ロシアは昨年計150億米ドル(約1兆5300億円)のウクライナ国債を購入することに同意した。ただ、同国情勢の緊迫化に伴い、ロシアは今年2月以降の振込みを中止している。ウクライナ暫定政権は総額350億米ドルの国際支援を求めているが、現時点では国際社会から具体的な支援策は出ていない。《ZN》

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