関連記事
中国の防空識別圏設定、「瓶のふた」を開ける中国と日米同盟の行方は?
*16:09JST 中国の防空識別圏設定、「瓶のふた」を開ける中国と日米同盟の行方は?
中国が独自に設定した防空識別圏を巡り、米国の対応が揺れている。米国政府は防空識別圏を通過する民間航空会社について、飛行計画を中国当局に提出するよう勧告。計画提出の差し控えを要求した日本政府とは逆の立場をとっている。
米国側はあくまで安全確保の目的で飛行計画の提出を勧告しており、米政府が防空識別圏を認めたわけではないと説明。一方の中国側も米国政府の対応を評価しており、日本が「問題を故意に政治家している」と批判した。
防空識別圏の設定が日米関係を揺るがしており、中国の狙い通りに進んでいる可能性がある。かつて、日米同盟は「瓶のふた」であるという論調が流行していたが、このセオリーが現在は通じなくなっていることを如実に物語る展開とも言える。
瓶のふたとは、日本の再軍備を恐れた中国など周辺国が、軍事大国の再来を避けるために例外的に米軍の日本駐留を黙認しているというもの。ハーバード大学のジョセフ・ナイ・ジュニア教授はかつて、中国の人民解放軍総参謀が「日本の軍国主義がいかに根深いものか」痛感していると語ったが、現在ではこれは当てはまらないようだ。
逆に中国が瓶のふたを開けて日米同盟をかく乱し、アジア太平洋を巡る新たな米中関係の構築を模索している可能性さえある。ロイター通信(電子版)は2日、バイデン米副大統領が4日からの中国訪問で、「米中の緊張関係を和らげようと中国政府に働きかけるとみられる」と指摘。また、「オバマ政権のある高官は『われわれが常に同盟国とともにあるということや、中国と米国の2大主要国は21世紀に今までと違った関係を構築する道があるというメッセージを詳しく説明することは特に重要だ』と述べた」とも報じている。
日本国内のメディア界では、米国が日米同盟を盾に中国の軍事的脅威から日本を守ってくれるとの記事がヘッドラインを飾りがちだ。きょう2日には小野寺防衛相が英国海軍のザンベラス参謀長と防衛省で会談し、防空圏問題で日英連携を強めると報じられた。とはいえ、中国を訪問しているキャメロン首相は大型投資案件を獲得しようと中国側にすり寄っている。
中国の強力な経済力を前に、旧来の国際関係が徐々に変化しつつあるのは確かで、日本も外交戦略に一工夫が必要になるかもしれない。《RS》
スポンサードリンク

