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NYの視点:良好な米10月雇用統計で12月QE縮小の確率が高まる
*07:10JST NYの視点:良好な米10月雇用統計で12月QE縮小の確率が高まる
米連邦準備制度理事会(FRB)が実施している量的緩和第3弾(QE3)の行方を探る上で注目されていた米国の10月雇用統計の中身は強弱まちまちとなった。非農業部門の雇用は20.4万人増と予想外に9月分から伸びが拡大。3カ月の平均は20.2万人増。この結果からは2週間の政府機関閉鎖の影響は見られない。しかし、2013年に入ってからの10ヶ月平均は18.63万人と、米連邦準備制度理事会(FRB)が資産購入策の縮小に必要としている各月20万人の持続的な雇用の増加の条件をまだ満たしていない。また、過去4年間の2-2.5%の成長からペースが拡大する様相も示されていない。
職探しをやめたりフルタイムの仕事を探しているがパートタイムの職に就いている不完全失業率は13.8%と、9月の13.6%から上昇。また、労働参加者は72万人減少し、労働参加率は9月の63.2%から62.8%に低下。1978年3月以来で最低を記録した。バーナンキ米連邦準備制度理事会(FRB)議長が雇用の中で特に懸念している長期失業者数(27週またはそれ以上の失業)は410万人で、失業者全体の36.1%を占める。
■職種別
レジャー・接客業:+5.3万人
小売 :+4.4万人
プロフェッショナル・ビジネス:+4.4万人
教育・健康 :+2.3万人
製造業 :+1.9万人
連邦職員:-1.2万人
過去12ヶ月間で連邦職員は9.4万人削減された。政府機関閉鎖中の一時帰休職員は統計において雇用に換算される。今後の失業率動向を見極める上で注目される平均労働時間は34.4時間。前月分は34.5時間から34.4時間へ修正された。平均時給は前月比0.1%増と0.2%増を下回った。
なかなか成長ペースが加速しない景気動向から、当初予想されていたよりも長い期間の緩和策の継続や追加緩和の必要性もささやかれている。しかし、連邦公開市場委員会(FOMC)メンバーの間では量的緩和(QE)のコストと効果の均衡性に関する懐疑的な見方が増えているという。このため、市場が予想しているより速やかにFRBが量的緩和第3弾(QE3)を縮小するかわりに、利上げに転じる目安となるフォワードガイダンスを一段とハト派より(失業率規準を現状の6.5%から最低で5.5%まで引き下げるなど)に調整する可能性が強まっているようだ。
通常ハト派で知られるロックハート・アトランタ連銀総裁の発言「手段は変更する可能性はあるがFRBの政策は引き続き緩和的」もこの可能性を裏付ける。多くのアナリストは依然、2014年の第1四半期にFRBがQE縮小に踏み切ると予想しているようだが、バーナンキ米連邦準備制度理事会(FRB)議長にとっても最後となる12月のFOMCでのQE縮小の可能性は十分にあると考えられる。
米国政府機関の閉鎖にもかかわらず中立的な姿勢を示した10月のFOMCに加え、予想を上振れた10月の雇用統計はFRBが依然、バーナンキ米連邦準備制度理事会(FRB)議長が5月に提示した緩和策の出口戦略実施のロードマップ(年末にQEを縮小、2014年半ばに終了)の過程にあることを示している。12月に発表される11月の米雇用統計が最後の診断となる。《KO》
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