【10月米雇用統計展望 ある程度の悪化は織り込み済み、米株式市場の反応に要注意か】

2013年11月4日 13:13

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記事提供元:フィスコ


*13:14JST 【10月米雇用統計展望 ある程度の悪化は織り込み済み、米株式市場の反応に要注意か】

<10月雇用統計予想>

11月8日午後10時30分(日本時間)に発表される10月の米失業率は、7.3%と予想されており、9月実績の7.2%を上回る見込みです。非農業部門雇用者数は前月比+12.5万人と予想されており、雇用者数は9月の+14.8万人を下回る見込みです。

参考指標となる企業向け給与計算サービスのオートマチック・データ・プロセッシング(ADP)社とムーディーズ・アナリティクスが30日発表した10月の全米雇用報告では、民間部門雇用者数は+13万人にとどまっていました。10月1日から16日間に及んだ米政府機関の一部閉鎖の影響が出ており、労働省が発表する10月の米雇用統計は9月との比較で悪化する可能性が高いとみられています。

<雇用統計結果に対する市場反応>
《非農業部門雇用者数が予想を上回った場合はドル上昇の公算》

非農業部門雇用者増加数が予想を上回った場合、ドルは主要通貨に対してやや上昇する可能性があります。政府機関の一時閉鎖は民間部門の失業率や雇用者数にも影響を与えた可能性が高いとみられていますが、政府機関が再開されたことで、11月には雇用が回復し、失業率は低下するとの期待があります。10月の雇用統計内容の悪化は織り込み済みであり、10月の雇用統計が市場予想と一致した場合でもドルは下げ渋る可能性があります。

《非農業部門雇用者数が予想を大きく下回った場合、量的緩和策の年内縮小の思惑は後退》

10月の非農業部門雇用者数が市場予想を大きく下回った場合は、ドル売りが優勢となりそうです。10月の雇用統計がやや悪化することは想定の範囲内ですが、非農業部門雇用者数が+10万人を下回った場合、雇用環境のすみやかな改善への期待は後退し、量的緩和策の縮小は来年以降に先送りされるとの観測が再び広がる可能性があります。

量的緩和策の縮小先送りの見方が広がった場合、NYダウは上昇する可能性がありますが、雇用環境の改善が遅れた場合、個人消費への影響が懸念されることから、株高につながるとは言い切れないとの見方があります。10月の雇用統計内容が予想を下回った場合は、NYダウなどの米国株式市場の反応を見極めることが必要となりそうです。

《10月米雇用統計は決定的な材料にはならず、他の経済指標内容と併せて考えていくことが必要》

現時点では10月の雇用統計内容は、9月実績と比べてやや悪化すると予想されていますが、政府機関の一時閉鎖の影響を考慮する必要があり、11月以降の雇用統計内容を点検する必要があるとみられています。

10月の雇用統計内容を点検することは重要ですが、これだけが米連邦準備制度理事会(FRB)の金融政策に決定的な影響を与えるものではないと思われます。市場予想と著しく異なる内容でなければ、為替相場が急変する可能性は低いとみられており、今後発表されるその他の米経済指標の内容と併せて考えていくことが必要となりそうです。《MK》

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