【アナリスト水田雅展の銘柄分析】ユーグレナは強基調に転換して出直り歩調、中期成長力を評価

2013年10月25日 09:23

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記事提供元:日本インタビュ新聞社

  ユーグレナ <2931> (東マ)の株価は強基調に転換して出直り歩調だ。中期成長力を評価する動きが強まり、高値圏回帰に向けて一段高の可能性もあるだろう。

  東京大学農学部発ベンチャーで、05年12月沖縄県石垣島において微細藻類「ユーグレナ(和名ミドリムシ)」を、食品として屋外大量培養することに世界で初めて成功した。現在は世界で唯一、数十トン規模で商業用に屋外で大量培養している。13年3月には「ユーグレナ」の受託生産と微細藻類「クロレラ」の食品向け生産を手掛ける八重山殖産(沖縄県石垣市)を完全子会社化した。また10月には初の海外拠点として、バングラデシュのダッカに事務所を開設している。

  現在の収益柱は、植物と動物の両方の性質を持ち合わせる「ユーグレナ」を機能性食品としてOEM供給するヘルスケア関連事業で、自社ECサイト「ユーグレナ・ファーム」での直販も強化している。さらに先端設備導入によって「ユーグレナ」の培養能力増強を進める方針だ。

  研究開発面では「ユーグレナ」を活用した機能性食品、化粧品、飼料、医療材料、水質浄化、バイオジェット燃料などの開発に取り組んでいる。9月25日には、奈良先端科学技術大学院大学発のバイオベンチャーである植物ハイテック研究所を子会社化すると発表した。同社の子会社化で「ユーグレナ」の形質転換による光合成能力や油脂生産性の向上、新たな有用物質生産手法の確立などの効果を見込んでいる。

  中長期的には「豊かな太陽に恵まれた石垣島ですくすく育つユーグレナ」というイメージ戦略を強化するとともに、屋外大量培養技術をベースにして「Food=食料」「Fiber=繊維」「Feed=飼料」「Fertilizer=肥料」「Fuel=燃料」の順に、重量単価(kg当たり売価)の高い分野から順次参入する「バイオマスの5F」を基本戦略としている。ヘルスケア関連事業で安定的なキャッシュフローを創出しながら、将来収益の獲得に向けてエネルギー・環境関連事業への投資を進める戦略だ。

  前期(13年9月期)連結業績見通しは売上高が20億55百万円、営業利益が1億34百万円、経常利益が2億25百万円、純利益が4億45百万円としている。前々期非連結ベースとの比較で29.7%増収、56.3%営業減益、30.8%経常減益、2.3倍最終増益である。広告宣伝費増加などで営業減益、経常減益だが、八重山殖産の子会社化に伴う負ののれん発生益計上で純利益は大幅増益見込みだ。なお11月13日に決算発表を予定している。

  今期(14年9月期)については、研究開発費の増加や研究助成金の変動の影響を受け、負ののれん発生益一巡も影響して純利益は減益の可能性だが、収益性の高い自社ECサイト「ユーグレナ・ファーム」の直販が大幅増収基調であり、化粧品OEM供給の本格化、八重山殖産の通期連結なども寄与して大幅増収、大幅営業増益が予想される。

  自社ECサイトの大幅増収基調に加えて、10月に全国のコンビニ・スーパーで発売開始したユーグレナ入りヨーグルト、ファミリーレストランのデニーズのメニューに登場したユーグレナ入りハンバーグといった新製品の寄与も期待され、今期以降の営業利益率は一段と向上するだろう。

  株価の動き(10月1日付で株式5分割)を見ると、8月30日に付けた安値991円をボトムとして急反発し、水準切り上げの動きが続いている。10月11日には1740円まで上伸した。足元は戻り一服だが10月24日には前日比60円(3.85%)高の1618円まで反発する場面があった。自律調整が一巡した形であり強基調に変化はないだろう。

  日足チャートで見ると25日移動平均線が接近して反発の形となった。また週足チャートで見ると26週移動平均線を突破する動きを強めている。強基調に転換して出直り歩調の形だろう。当面のターゲット水準は2000円台回復だが、中期成長力を評価する動きが強まり、高値圏回帰に向けて一段高の可能性があるだろう。(ジャーナリスト&アナリスト水田雅展)(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)

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