新興市場見通し:短期資金の流入が顕著、売買代金3000億円台乗せが目安

2013年10月19日 16:25

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記事提供元:フィスコ


*16:25JST 新興市場見通し:短期資金の流入が顕著、売買代金3000億円台乗せが目安

先週の新興市場は、外部環境の落ち着きを追い風に、上値を試す展開となった。マザーズ、ジャスダック市場ともに売買代金の増加基調が続くなど、新興市場に対する関心が高まっていることが追い風に。とりわけ、連日で売買が膨らんだネット関連の上昇が指数を押し上げた。週末にかけては、米国債務問題の解決がいったん先送りされたことで、外部環境の先行き不透明感が燻る中で、やや消去法的に短期資金が中小型株へと向かう格好にも。なお、週間の騰落率は、日経平均が+1.1%であったのに対して、マザーズ指数は+2.0%、日経ジャスダック平均は+1.5%だった。

個別では、ガンホー<3765>がソフトバンク<9984>と共同でスマホ向けゲーム世界大手のスーパーセル社を買収すると発表し大幅高となった。楽天<4755>は短期的な売られ過ぎ感から自律反発狙いの動きが強まったほか、アドウェイズ<2489>やネットイヤー<3622>など、ネット関連が幅広く物色された。また、エナリス<6079>に短期の値幅取り資金が流入し、連日で上値追い。その他、メディアドゥ<3678>の上場承認を受けて、子会社が同社へ出資するDガレージ<4819>、類似企業としてパピレス<3641>やイーブック<3658>など電子書籍関連に関心が高まった。一方、コロプラ<3668>は前期業績の上振れを発表したものの、出尽くし感が意識され週末にかけて6日続落。また、スカイマーク<9204>は今期の業績予想を大幅に下方修正し軟調だった。

今週の新興市場は、中小型株に対する物色意欲の強さが支援材料となり、活況な売買が続くことになりそうだ。米国のデフォルト懸念は後退したものの、外部環境の先行き不安は残るほか、来週から本格化する国内企業の決算発表を控えて大型株には手掛けづらさが意識されるとみられる。一方、先週は東証1部を含めた全市場の売買代金でも、アドウェイズやエナリスなどが上位にランクインしており、新興市場への短期資金の流入が顕著となっている。マザーズ指数は9月以降の大幅上昇で過熱感はあるものの、需給が一方通行に偏りやすい傾向があることを考慮すると、当面は値動きの軽い銘柄を中心に賑わいを見せることになるだろう。なお、今年のマザーズ市場の売買代金は5月1日の3239億円が最高で、3000億円台乗せとなると過熱感の強さが意識される公算も。

個別では、直近で活況が続いているネット関連に幅広く物色が向かうことになりそうだ。先週はアドウェイズをはじめ、ガンホーや楽天、Dガレージが強含むなど、ネット関連に対する物色意欲は旺盛。足元でやや調整色が強まっているコロプラについても、短期の調整一巡感が意識され25日線水準からの反転となると、あらためてゲーム関連などにも見直しの動きが向かおう。また、11月20日に上場予定のメディアドゥは人気化が必至とみられ、電子書籍関連に思惑的な物色が強まる可能性も。

その他、22日にはシステム情報<3677>がジャスダック市場へ上場する。受託ソフトウェアの設計や開発を手掛けるため事業内容に目新しさは乏しいが、約2週間ぶりのIPO銘柄として関心が高まりやすく、好スタートが予想される。また、連日で上値追いとなっているエナリスなど、直近IPO銘柄への物色も継続することになりそうだ。《TN》

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