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【中国から探る日本株】セメント価格の上昇続く、生産引き締め・環境対策はリスク要因にも
*08:15JST 【中国から探る日本株】セメント価格の上昇続く、生産引き締め・環境対策はリスク要因にも
政府の進める都市化政策や鉄道建設加速を受け、中国ではセメント価格の上昇が続いている。これより先には、夏場の閑散期にも値上がり傾向が確認されていたが、「上海証券報」(16日付)によると、繁忙期の10月に入って価格上昇に弾みが付いているという。今後は過剰生産の引き締めや環境対策の影響で供給が絞られることから、需給バランスの改善による価格の上昇が続くとみられている。
中国では、セメントや鉄鋼、アルミなど複数の業界において、過去の行きすぎた投資による生産能力の過剰といった問題を抱えており、政府はその是正に力を入れてきた。直近では、国務院(内閣に相当)が15日、鉄鋼、セメント、アルミ、板ガラス、船舶の5業種を名指しし、生産設備の閉鎖や需要の掘り起こしなどを進める方針を表明。具体的な数値目標として、セメントでは2015年末までに1億トンの生産能力削減を目指すとした。
こうした取り組みが進めば、中長期的には製品価格の上昇や産業構造の改善につながるとして現地では歓迎する向きが目立つ。この意味では、中国に進出している三菱マテリアル<5711>や住友大阪セメント<5232>などの日本企業にとっても追い風となる見通しだ。ただ、逆に日本企業が閉鎖対象となるリスクを指摘する声も聞かれる。
8月には、南京市(江蘇省)政府が大気汚染対策の一環として、太平洋セメント<5233>の合弁工場に対して2014年末までに原料の採掘を停止し、工場を閉鎖するよう命じたことが明らかとなっている。専門家によれば、こうした動きはその他の日系企業にも波及する恐れがあるという。
実際、16日付の地元メディアによれば、石家荘市(河北省)政府は市内の全てのセメント工場を年末までに停止させる方針という。近く通達を出す予定で、停止期間は未定とされている。河北省は大気汚染が最も深刻な地域とされており、思い切った措置に踏み切るようだ。《NT》
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