米財政危機の張本人?“自殺マシン”の異名をもつ「ティー・パーティー」とは

2013年10月11日 09:12

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記事提供元:フィスコ


*09:12JST 米財政危機の張本人?“自殺マシン”の異名をもつ「ティー・パーティー」とは
米国で来年度予算と債務上限引き上げを巡る問題が暗礁に乗り上げています。すでに政府機関の一部は閉鎖され、米金融政策に重要な指標となる雇用統計の発表も止まったまま。

雇用統計をまとめる労働統計局では全職員2409人中、職場に残っているのは3名に過ぎないようです。もちろん、10月の米雇用統計の調査対象週である10月12日週を3名の職員でこなすのは不可能。

この統計については、後日、雇用記録や記憶に基づき調査が行われることになっています。また、消費者物価指数もデータが集計できないため、発表は先送りされるようで、米連邦準備理事会(FRB)の二大責務(インフレ率と失業率)の数字の連続性、信頼性が失われる懸念が高まっています。

さて、今回の騒動を引き起こした張本人とされているのが、共和党の「ティー・パーティー」と呼ばれる草の根団体に所属する議員。この団体は政党や派閥を超えた緩い組織で、茶会党とか茶会派などと呼ばれています。組織として設立されたのは2004年9月2日と、比較的最近のこと。名前は1773年に反増税運動を展開したボストン・ティー・パーティーに由来します。

ティー・パーティーは非常に保守的な思想を持っており、イデオロギーでは共和党に近いのですが、全員が共和党ではありません。自由解放派、ポピュリストとの異名を持ち、一般的に政治改革を求める団体として認識されています。

特に連邦政府機能の縮小に主張の重点を置いており、財政支出の削減、国の借金の減少、増税反対などの立場を鮮明化。このため、国の歳出を増やす医療保険改革法(通称:オバマケア)に強烈な反対姿勢を取り、これがドグマ化して共和党内部までも困惑させる存在に至っています。

共和党内でも「自殺マシン」との異名を持っていますが隠然たる勢力を誇り、ティー・パーティー議院はベイナー下院議長にオバマケアへの資金配分阻止を今年度予算に付帯させるよう進言。ベイナー議長は党内一体化を図るため、これを受け入れました。

さて、オバマケアは3年前に成立、今年10月1日から施行されています。なので、オバマ大統領がいまさらこれを取り下げるわけがありません。一部報道では、新人が多いティー・パーティー議院をチキンレース(衝突寸前まで車を走らせる度胸試し)に走らせ、ワシントン政治の現実を叩き込もうとしているとも伝わっています。繰り返しになりますが、共和党指導部も頭を悩ませています・・・

オバマ大統領は10日に共和党議員を招いた会談をセッティングしました。大統領は共和党員全員を招きましたが、ティー・パーティーと大統領の衝突を避けるため、共和党側が20人の穏健派に参加者を絞ったようです。

共和党は分裂の危機なのでしょうか?ギャロップ最新調査では共和党支持が28%と前月の38%から急落。1992年の調査開始以来、最も低い支持率に低迷しています。

(フィスコ・リサーチ・レポーター)《RS》

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