来週の相場で注目すべき3つのポイント:首相国連演説、3・9月期権利落ち、iPhone販売動向

2013年9月21日 18:58

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記事提供元:フィスコ


*18:58JST 来週の相場で注目すべき3つのポイント:首相国連演説、3・9月期権利落ち、iPhone販売動向
■株式相場見通し

予想レンジ:上限15200-下限14500円

来週は、堅調な相場展開が期待される。週末に行われるドイツ連邦議会選挙が波乱要因となる可能性はありそうだが、ユーロ圏地域が過去最長のリセッション(景気後退)から回復し始めている。また、週末20日の米国市場ではNYダウが大幅に下落している。ダウ構成銘柄の銘柄入替えの影響が大きいとみられ、下げの影響は限られよう。

25日は、3・9月期決算企業の権利取り最終日となる。配当落ち分は80円程度とみられ、26日の段階で落ち分を即日吸収してくるかが注目される。実質10月相場入りとなることで、政府の成長戦略第2弾への思惑などからも、先高期待が高まることになる。

23日から27日まで安倍首相がカナダ、米国を訪問。26日には国連で演説する予定であり、「アベノミクス第2幕」へのキッカケとなる可能性。翌週になれば名実ともに10月相場入りとなり、10月1日には9月日銀短観が発表される。これを受けて、安倍首相は最終的に消費税増税を判断するが、報道機関などでは増税を決断する見通しである。

その後の日銀の金融政策決定会合では、増税のネガティブインパクトを回避させるため追加の緩和策の方向性などを示してくる可能性もある。東京五輪という「第4の矢」を得た安倍政権にとってトレンドを崩すわけには行かず、来週は10月相場の上昇を意識した仕込みのタイミングになりそうである。

物色としては五輪関連を主軸とした循環。需給良好のなか、ゲーム、バイオ、ネット通販などへの波及も期待。また、「iPhone5s」「5c」の販売動向なども材料視されそうだ。


■為替市場見通し

来週のドル・円は、米連邦政府債務上限引き上げ協議、次期FRB議長の人選、日米のインフレ率、安倍政権の成長戦略第2弾(アベノミクス税制)、などを見極める展開となる。
安倍政権の成長戦略第2弾では、消費増税を相殺する法人減税、「アベノミクス税制」が予想されており、ポジティブ・サプライズならば、円売り要因となる。


■来週の注目スケジュール

23日(月):秋分の日、安倍首相が訪米、中国HSBC製造業PMIなど
24日(火):民生用電子機器国内出荷、独Ifo景況感指数、米住宅価格指数など
25日(水):エンビプロHD上場、パソコン出荷、米耐久財受注など
26日(木):安倍首相国連演説、米中古住宅販売成約指数、など
27日(金):消費者物価指数、米個人消費支出、米ミシガン大学消費者信頼感指数など
28日(土):中国先行指数《TM》

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