米ロがシリア問題で再び衝突、ロシア国営3行が資金援助を否定

2013年9月20日 11:12

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記事提供元:フィスコ


*11:12JST 米ロがシリア問題で再び衝突、ロシア国営3行が資金援助を否定
ロシアのVTB銀行とロシア開発対外経済銀行(VEB)、ガスプロム・バンクの国営3行はきのう19日、シリアのアサド政権に資金を援助したとの米政府の指摘を否定した。米民主党と共和党議員の指摘を“でっち上げ”と非難し、こうした行為は沈静化しているシリア情勢を撹乱させるだけだと反発した。

なお、米民主、共和党議員は先週、VEB銀行がシリア政府の対空ミサイルシステム「S300」のバッテリー購入資金を支援したほか、アサド政権がVTB銀行に預金していること、ガスプロム・バンクがシリアの原油購入資金を提供したなどに関する書簡を米財務省に宛てて送付した。

ロシア科学アカデミー・東洋学研究所のボリス・ドルゴフ主任研究員は、シリアへの武器供与は現時点では禁じられていないと指摘。仮にロシア政府がシリア政府への武器供与を認め、ロシアの銀行が資金を援助したとしても国際法には違反しないと強調した。また、こうした取引は個別銀行の秘密情報でもあり、米議員らが情報を入手した時点で違法だと批判した。

さらに、ドルゴフ氏は、米国の銀行がアルカイダの指導者ウサマ・ビン・ラディンに資金を援助したと報告されたことに触れ、仮にこうした情報を米国に要請しても、おそらく提供されることはないだろうと指摘した。《ZN》

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