【編集長の視点】カナモトは反落も建機レンタル株は台風被害の建機特需発生思惑で業績再上ぶれ期待が続く

2013年9月20日 10:09

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記事提供元:日本インタビュ新聞社

<マーケットトーク>

  カナモト <9678> は、47円安の2772円と反落して始まっている。9月18日につけた年初来高値2828円に肉薄し、明21日からの3連休控えで目先の利益を確定する売り物が先行している。ただ、9月16日に日本列島を縦断して京都府、福井県、滋賀県を中心に甚大な被害を与えて台風18号が、今年7~8月に中国・北陸・東北地方を襲った大雨に続いて、復旧工事に伴う建設機械需要の高まり、同社の建機レンタル事業が伸びるとして今10月期業績が再上方修正されるとの期待は続いており、下値買いも交錯している。

  建機レンタル株は同社株のほか、西尾レントオール <9699> も、23円安の2677円と反落し、前日20日に高値引けでつけた年初来高値2700円を前に利益確定売りが先行している。建機レンタル株は、東日本大震災の復旧・復興関連工事のほか、このところ全国各地に頻発する異常気象による集中豪雨、竜巻などの被害が発生するたびに株価も敏感に反応しており、今年7~8月に中国・北陸・東北地方が、大雨に見舞われ広範囲に被害が広がったときも、両社株とも高値をつける展開となっていた。

  カナモトの今期業績は、今年5月に上方修正され純利益が、期初予想の31億円から45億3000万円(前期比26%増)へ引き上げられ、前期の過去最高を大きく更新する。ただこの上方修正後も大震災の復興需要や原発の除染工事、全国各地の防災・減災工事向けなどに建機レンタル需要が大きく伸長しており、9月6日開示の今期第3四半期(3Q)の純利益は、47億600万円(前年同期比72%増)と大幅続伸して、通期純利益を絶対額で上回った。業績再上ぶれ期待につながっている。

  株価は、今期業績の上方修正でつけた2582円高値から全般相場急落で1723円まで調整、同安値から集中豪雨関連特需期待で2386円までリバウンド、3Q好決算と台風被害特需思惑の合わせ技で高値追いとなっていた。PERは20倍台と割安感は小さいが、株価の高値更新が、業績再上ぶれを催促する形で上値追いに再発進しそうだ。(本紙編集長・浅妻昭治)(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)

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