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【アナリスト水田雅展の銘柄分析】ティー・ワイ・オー株価に見直し、中期計画で収益改善基調を確認
TV-CM制作大手のティー・ワイ・オー <4358> (JQS)の株価は調整一巡してモミ合い上放れの動きを強めている。20年東京五輪決定も広告市場拡大に追い風となり、収益改善基調を評価して5月の高値が視野に入るだろう。
広告代理店向けのTV-CM企画・制作事業を主力として、WEB広告やプロモーションメディア広告の企画・制作などマーケティング・コミュニケーション事業も展開している。不採算事業の縮小・撤退・売却などによって事業構造改革を推進し、5月にはマーケティング・コミュニケーション事業内で不採算だったテオーリア事業部を譲渡した。TV-CM制作市場およびネット広告市場が拡大基調であり、事業構造改革の効果も寄与して一段の収益改善が期待される。
9月12日に、前期(13年7月期)の連結業績、今期(14年7月期)の連結業績見通し、および中期経営計画(14年7月期~16年7月期)を発表した。
前期の連結業績は売上高が前々期比3.5%増の250億円、営業利益が同3.1%増の14億93百万円、経常利益が同27.1%増の13億90百万円、純利益が同27.9%減の8億08百万円だった。純利益は法人税等調整額の増加で減益だが、TV-CM事業が好調に推移して全体を牽引し、増収営業増益だった。経常利益は営業外費用でのシンジケートローン手数料の減少も寄与した。配当については同1円増配の年間3円(期末一括)として、株主優待制度を14年1月末から復活させた。なお自己資本比率は32.0%となり同4.0ポイント上昇した。
セグメント別に見ると、TV-CM事業は売上高が同7.6%増の181億83百万円、営業利益(全社費用等調整前)が同2.3%増の29億15百万円だった。自動車、飲料、衣料業界を中心に受注が好調だった。労働環境改善などで人件費が増加したが、増収効果で営業増益だった。マーケティング・コミュニケーション事業は売上高が同9.2%減の55億66百万円、営業利益が34百万円の赤字(前々期は2億88百万円の利益)だった。海外子会社の連結除外で減収となり、テオーリア事業部(5月末に事業譲渡)の収益が悪化した。ただし新規大型案件の増加などで国内既存事業は好調だった。
■今期は営業利益2ケタ増益、新中期経営計画で売上500億円へ
今期の連結業績見通しは、売上高が前期比6.0%増の265億円、営業利益が同13.8%増の17億円、経常利益が同10.8%増の15億40百万円、純利益が同10.1%増の8億90百万円、配当は前期と同額の年間3円(期末一括)としている。TV-CM事業の好調が続き、20年東京五輪の決定も市場拡大に繋がることが予想される。利益面では人件費の先行投資一巡、赤字だったテオーリア事業部の譲渡など、事業構造改革効果が本格寄与して一段の収益改善が期待される。
過去4期間での収益力と財務基盤の強化を受けて、新中期経営計画では目標数値として、売上高は16年7月期320億円、18年7月期500億円、営業利益は16年7月期21億50百万円(売上高営業利益率6.7%)、有利子負債は14年7月期末に実質無借金(ネット有利子負債ゼロ)、自己資本比率は16年7月期末に50%以上を掲げた。なお配当性向は25%以上を目標とする。
広告市場は拡大基調であり、20年東京五輪開催が決定したことも追い風となる。また広告代理店や広告主が安心感や信用力を求める動きを背景として、TV-CM制作業界では大手制作会社による寡占化傾向を強めている。こうした良好な環境を背景に、メディアを扱う広告代理店との共存共栄関係を構築して「NO.1クリエイティブ・エージェンシー」を目指す方針だ。事業構造改革の効果も寄与して収益力の一段の向上が期待される。
株価の動き(8月1日付で単元株式数を500株から100株に変更)を見ると、8月以降は概ね150円近辺でモミ合う展開だったが、足元では160円台に水準を切り上げてモミ合いから上放れの動きを強めている。調整が一巡して出直り態勢のようだ。
9月12日の終値163円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS14円90銭で算出)は10~11倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間3円で算出)は1.8%近辺、実績PBR(前期実績の連結BPS70円01銭で算出)は2.3倍近辺である。
日足チャートで見るとモミ合い展開から上放れ、週足チャートで見ても13週移動平均線と26週移動平均線を一気に突破した。強基調にトレンド転換した形だろう。収益改善基調を評価して5月の高値208円が視野に入る。(ジャーナリスト&アナリスト水田雅展)(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)
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※この記事は日本インタビュ新聞社=Media-IRより提供を受けて配信しています。
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