東京五輪決定で14000円回復、インフラ物色が強まる/ランチタイムコメント

2013年9月9日 11:54

印刷

記事提供元:フィスコ


*11:54JST 東京五輪決定で14000円回復、インフラ物色が強まる
 日経平均は大幅に反発。261.29円高の14122.10円(出来高概算17億8000万株)で前場の取引を終えた。2020年東京五輪決定を受けて幅広い銘柄に買いが向かっており、全面高商状となった。寄り付き前に発表された4-6月の国内総生産(GDP)改定値は、予想通りながらも上方修正が好感された。セクターでは不動産、建設、倉庫運輸など五輪関連として中核的な銘柄に資金が集まっており、材料系の建設株にはストップ高が相次いでいる。東証1部の騰落銘柄は、値上がり数が1500を超えており、全体の8割を超えている。日経平均の構成銘柄では、値下がり数はわずか10銘柄にとどまっている。
 セクターでは不動産、建設、倉庫運輸のほか、証券、ガラス土石、陸運、サービス、鉄鋼、非鉄金属などが強い動きに。一方、その他製品が唯一マイナスとなっている。6日に日経平均構成銘柄の定期入替えが発表されたが、候補として期待されていた任天堂<7974>は採用されなかったことで、失望売りが出ているようだ。
 日経平均は寄り付き直後に14251.46円まで上げ幅を広げた後は、次第に利益確定によって上げ幅を縮めてきている。多くの銘柄に買いが先行したが、寄り付きで大きく値を飛ばした反動もあり、上げ幅を縮めている銘柄も目立つ。円相場は1ドル99円台半ばと、朝方からはやや円高に振れて推移しており、手掛けづらさが窺える。
 週末に先物・オプションSQを控えているほか、定期入替えによって日東電工<6988>を組み入れるために、他の構成銘柄を売るといった動きも意識されてきそうだ。そのため、日経平均は一先ず14000円処での値固め的な動きに。物色は先物などの影響を受けづらい、材料系のインフラ特需が見込まれる五輪関連への物色になりそうだ。(村瀬智一)《FA》

関連記事