注目銘柄ダイジェスト(前場):五輪関連、ルネサス、SUMCOなど

2013年9月9日 11:34

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記事提供元:フィスコ


*11:34JST 注目銘柄ダイジェスト(前場):五輪関連、ルネサス、SUMCOなど

大手ゼネコン
大成建設<1801>、大林組<1802>、清水建設<1803>、鹿島<1812>の大手ゼネコンは軒並み高に。2020年オリンピック開催地が東京に決定、関連施設の建設やリニューアル工事、周辺エリアの再開発などといった建設投資の拡大が期待される状況に。先週末は、東京招致の可能性が一気に低下したこともあり、インパクトも強まる格好になっている。売り方の買い戻しなども急がれる状況とみられる。

日本橋梁<5912>:196円(前週末+22円)
急伸。2020年の東京五輪開催決定を受けて、同社などインフラ整備関連にも短期資金の関心が向かう展開になっている。とりわけ、老朽化が進んでいる橋梁の更新や補修の潜在的な需要が多いと見られる中、五輪開催を前にこうした需要の表面化などが期待される状況にも。短期資金の関心が高まりやすい材料株であり、短期値幅取りの動きが活発化へ。

東京電力<9501>:516円(同+17円)
反発。2020年オリンピックの東京開催が決定したことで、目先の安心感も強まる状況とみられる。福島原発の汚染水問題の広がりが、足元では東京招致に向けた警戒材料ともされていた。また、東京開催決定で、今後は国主導による汚染水対策にも、よりスピードが早まっていくといった期待感につながっている。

電通<4324>:3445円(同+185円)
大幅高。2020年オリンピックの開催地が東京に決定したことで、広告出稿の増加や関連イベントの開催など、ビジネスチャンスの拡大が期待される状況に。野村では、メディアセクターの注目企業として取り上げ、放映権を持つだけでなく大型イベントも多数手掛けるほか、多地域で同社のクライアントのみならず、Aegisのクライアントの出稿も期待できると。なお、先週末には8月の月次動向を発表、前年同月比16.8%増と大幅増となり、ポジティブなサプライズにもつながっている。

ルネサスエレクトロニクス<6723>:420円(同+24円)
買い優勢。UBSでは投資判断を「ニュートラル」から「バイ」に格上げしている。目標株価も430円から600円に引き上げへ。投資判断格上げの背景としては、更に踏み込んだ構造改革が期待できること、短期業績の改善、海外競合メーカーとの比較で割安感があることなどを挙げている。なお、会社側の7-9月期半導体営業利益42億円に対して、UBSでは158億円と予想しているもよう。

SUMCO<3436>:733円(同-150円)
ストップ安で下落率トップ。先週末に上半期の決算を発表、通期予想の大幅な下方修正が嫌気されている。上半期営業利益は118.5億円で前年同期比71.8%増、従来予想の100億円を上振れる着地に。一方、通期予想は従来の240億円から150億円にまで下方修正している。先の観測報道では、上半期は上振れとなったが、通期では下振れの可能性ともされていた。ただ、下振れ幅は極めて限定的と想定されていただけに、修正幅の大きさはネガティブサプライズにつながっている。

シュッピン<3179>:1119円(同+69円)
買い先行。上期営業利益は前年同期比6割程度増加の2.5億円強となり、従来予想の2億200万円を上回ったようだと報じられたことが材料視されている。主なカメラの買い取り価格をあらかじめ明示して利用者の安心感を高めたことで、仕入れる機種や量が増え、中古カメラの売り上げ増加につながっていると。好業績の内需関連株として、あらためて物色が向かっている。

ロングライフH<4355>:270円(同-23円)
下げ目立つ。12年11月-13年7月期営業利益は前年同期比26.4%減の2.4億円、最終利益は同53.7%減の7200万円と大幅減益となったことが嫌気されている。通期の営業利益は前期比61.2%増の6.7億円が計画されており、未達懸念も意識される格好に。なお、ホーム介護事業では入居者数が堅調に推移しているほか、在宅介護事業でも顧客は増加しているようだ。

JSS<6074>:ストップ高買い気配
ストップ高買い気配。2020年夏季オリンピックの東京開催決定を受けて、オリンピック関連の一角として物色が波及しているようだ。同社はスイミングスクールを中心に、テニススクールやフィットネスクラブなどを運営する。東京オリンピックの開催によって水泳の競技人口の増加が期待される中で、恩恵に対する思惑が先行する状況となっている。

夢真HD<2362>:661円(同+99円)
一時ストップ高。2020年夏季オリンピックの東京開催が決定したことを受けて、インフラ関連の一角として関心が高まっている。五輪開催に向けて、インフラ整備の加速に期待が高まる状況。同社については、建設現場への技術者派遣を手掛けており、建設業の人材不足が懸念される中で、中長期的な恩恵に期待感が先行へ。

レーサム<8890>:169600円(同+30000円)
ストップ高。同社のほか、いちごHD<2337>やADワークス<3250>など、新興不動産関連株が軒並み買い気配からのスタートとなっている。2020年夏季オリンピックの東京開催決定を受けて、不動産市況の上昇期待が高まっている。東証1部市場でも大手不動産株が全面高でのスタートとなっており、不動産セクター全般に資金流入へ。《KO》

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