【編集長の視点】シー・ヴイ・エス・ベイエリアは高値に肉薄、有配極低位値ごろ株に相場波乱期特有の材料株人気

2013年8月23日 09:59

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記事提供元:日本インタビュ新聞社

<マーケットトーク>

  シー・ヴイ・エス・ベイエリア(CVSベイ) <2687> は、6円高の126円と7営業日続伸し、前日ザラ場に急伸してつけた年初来高値128円に肉薄している。

  全般相場が、夏枯れ相場からさらにダウンサイド・リスクを強め、米国の量的緩和縮小懸念で世界各国の経済指標に一喜一憂、先行きなお波乱展開が不安視されるなか、目先筋が、外部環境とは無縁で株価の値ごろのみを株価材料とする材料株買いにシフトしており、そのなかでも配当を継続している有配極低位値ごろ株の一角として、同社株にも8月末の中間配当1円の配当権利取りが絡んだ思惑買いが継続している。

  有配極低位値ごろ株は同社株のほか、佐田建設 <1826> が、1円高の80円と3日続伸し、トーア紡コーポレーション <3204> が、1円安の67円と反落、日本コンベヤ <6375> が、1円高の77円と変わらずを挟んで6営業日ぶりに反発、日本コロムビア <6791> が、前日比変わらずの39円で寄り付き、銀行株でも福島銀行 <8562> が、1円高の78円と変わらずを挟み4日ぶりに反発し、大東銀行 <8563> も、1円高の89円と反発するなど高安マチマチで始まっているが、売買高は漸増させている。

  CVSベイの今2月期配当は、昨年6月1日付けで株式分割(1対2)を実施しており、この分割権利落ち通りに年間2円(前期実績4円)、中間配当として1円を予定している。

  この間、コンビニエンスストアのフランチャイズ契約をサークルKサンクスからローソン <2651> に転換、このブランド転換ロスにより前期業績が、再三の下方修正による連続赤字を余儀なくされたが、今期業績は、売り上げ300億6000万円(前期比10%増)、経常利益3億円(前期は3億5400万円の赤字)、純利益1億8600万円(同8億8000万円の赤字)と水面上浮上を見込んでいる。

  この業績回復は、今年7月開示の今期第1四半期(1Q)決算で、経常利益、純利益がともに前年同期の赤字から黒字転換したことで、より鮮明化した。

  株価は、今年2月につけた年初来安値78円に対して、前期業績の再下方修正では悪材料出尽くしとして80円台をキープ、今期業績の黒字転換予想で122円まで買い進まれ、その後の100円を挟む上下10円幅の下値固めから今回、年初来高値を追っている。投資採算的に買い余地は少ないが、極低位値ごろを手掛かりに、株式分割の権利落取りでつけた昨年4月高値290円(権利落ち換算値145円)、権利落ち前株価180円などを目指す思惑人気化も想定される。(本紙編集長・浅妻昭治)(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)

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