関連記事
【アナリスト水田雅展の銘柄分析】星光PMC株価は煮詰まる、400円前後のモミ合いが2ヶ月
製紙用薬品の星光PMC <4963> の株価は戻り高値圏から一旦反落したが、戻り歩調に変化はなく、26週移動平均線が接近して反発のタイミングのようだ。低PBRも支援材料だろう。400円前後のモミ合いが7月2日からまもなく2ヶ月となり煮詰まっている。
DIC<4631>の子会社で製紙用薬品事業、印刷インキ用・記録材料用樹脂事業を展開している。中期経営目標として設立50周年にあたる17年度の連結売上高350億円、営業利益率10%を掲げ、高付加価値・差別化商品の市場投入・拡販に加えて、セルロースナノファイバーや導電性ナノ材料(銀ナノワイヤ)など新分野も強化している。
8月2日に発表した今期(13年12月期、決算期変更で9ヶ月決算)第1四半期(4月~6月)の連結業績は、前年同期比5.1%減収、同7.8%営業減益、同18.6%経常増益、同37.6%最終増益だった。世界的な景気停滞の影響で製紙用薬品事業が同6.3%減収、印刷インキ用・記録材料用樹脂事業が同2.0%減収となり、営業減益だった。ただし円安進行による外貨建て資産に係る為替差益が寄与して経常増益、最終増益だった。
■今期は決算期変更で9ヶ月決算、前年同期間比較で11.8%増収、営業利益2.2%増益
通期見通しは前回予想を据え置き、売上高が179億70百万円、営業利益が9億円、経常利益が9億60百万円、純利益が5億90百万円としている。前年同期(12年4月~12月)との比較で見ると11.8%増収、2.2%営業増益、3.2%経常増益、3.0%最終増益で、実質的に増収増益の見込みだ。
石油化学品・ロジンなどの原材料価格の上昇がマイナス要因となるが、低調だった製紙用薬品、オフセットインキ用樹脂、トナー用樹脂などの需要が上向き、プロダクトミックス改善やコスト低減などの効果も寄与する。通期見通し(9カ月決算)に対する第1四半期の進捗率は売上高が28.5%、営業利益が28.5%、経常利益が36.2%、純利益が45.8%である。売上高と営業利益はやや低水準だが、経常利益段階では概ね順調な水準だろう。
株価の動きを見ると、7月以降は概ね400円近辺で推移していたが、第1四半期業績を好感してモミ合いから上放れ、8月7日には465円まで上伸する場面があった。その後一旦反落して足元では400円近辺まで調整しているが、そこから下押す動きは見られない。
■配当利回り3%、PBRは0.6倍
8月22日の終値404円を指標面(1株当たりの今期予想数値は12ヶ月換算)で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS25円95銭で算出)は15~16倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間12円で算出)は3.0%近辺、実績PBR(前期実績の連結BPS654円99銭で算出)は0.6倍近辺である。週足チャートで見ると下値を切り上げて戻り歩調に変化はないようだ。低PBRも支援材料であり、サポートラインの26週移動平均線が接近して反発のタイミングだろう。(ジャーナリスト&アナリスト水田雅展)(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)
【関連記事・情報】
・【編集長の視点】ドンキホーテは連続の最高純益更新で割安内需株買いが再燃し急反発(2013/08/19)
・【編集長の視点】サンエーは高値を窺う、株式分割の権利付きの東証1部7銘柄は内需業態評価も加わり軒並み高(2013/08/19)
※この記事は日本インタビュ新聞社=Media-IRより提供を受けて配信しています。
スポンサードリンク
