NYの視点:米QE縮小開始時期に不透明感

2013年8月9日 07:03

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記事提供元:フィスコ


*07:03JST NYの視点:米QE縮小開始時期に不透明感

強弱混合する雇用指標を受けて、米連邦準備制度理事会(FRB)が資産購入の縮小を開始する時期に不透明感が広がった。FRB関係者の発言も市場の不透明感を余計に強める内容となった。これが、米国債券利回りの低下やドル売りにつながった。米国債券相場では一時、70%の確率で9月の連邦公開市場委員会(FOMC)でFRBが資産購入プログラムの縮小を開始することを織り込んでいた。しかし、予想を下振れた7月の雇用統計をきっかけに9月の量的緩和第3弾(QE3)縮小の思惑が後退。

2013年のFOMC投票権を有し通常はハト派として知られるエバンス・シカゴ連銀総裁、投票権はないがハト派のロックハート・アトランタ連銀総裁、ピアナルト米クリーブランド連銀総裁が相次いで9月の資産購入縮小も除外しないと発言している。しかし、ロックハート・アトランタ連銀総裁は9月の資産購入の可能性を指摘しながらも、「必ずしも必要ではない」とし、10月のFOMCでの資産購入縮小の可能性を指摘した。バーナンキ米FRB議長は、議会証言やFOMC後の記者会見で年末での資産購入縮小の可能性を示唆している。

米FRB高官の発言からも資産購入縮小開始の時期がそれぞれ、9月、10月、12月とはっきりしない。FOMCの投票権はないがタカ派として知られるフィッシャー米ダラス連銀総裁は、エバンス・シカゴ連銀総裁、ロックハート・アトランタ連銀総裁、ピアナルト米クリーブランド連銀総裁などFRBメンバーの最近の発言を例にとり、「我々は市場にQEの縮小が間近であることを伝えている」と述べている。フィッシャー総裁が指摘するように時期はいつであれ、年内にQEの縮小が開始されることは確かなようだ。

大方のストラテジストは米国債券相場が依然、30年来の強気相場から弱気相場に転換基調にあると見ている。ドル指数は心理的節目の80が強く支えられると予想される。《KO》

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