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中国経済統計の謎:PMI改善に疑問、雇用指標は「ほとんど意味ない」
*09:40JST 中国経済統計の謎:PMI改善に疑問、雇用指標は「ほとんど意味ない」
中国国家統計局と中国物流購買連合会が1日発表した7月の製造業購買担当者景気指数(PMI)は50.3で着地し、6月の50.1から上昇しました。一方、HSBCが同日発表したPMI確定値は速報値と同じ47.7で、前の月の48.2から低下。政府版のPMIは大企業、HSBC版は中小企業が調査対象の中心になっているとの違いはありますが、7月の政府版PMI上昇についてはさすがに指標の信憑性を疑う意見が飛び出しています。
クレディ・スイス証券の陶冬チーフエコノミストは、政府版PMIが「なぜ改善したのかわからない」と主張。中国では6月に短期金利が急騰したことは記憶に新しいと思いますが、陶氏によると、これを機に銀行が融資に慎重になり、中小向け貸し出しを絞り始めたと。ただ、政府版PMIの小型企業PMIは前月から改善しています。
これ以前、中国では貿易統計に“水増し”疑惑が発生し、政府が対策に乗り出しました。また、同国の雇用指標も、数億人に上る移民労働者がカウントされていないため「ほとんど意味がない」との指摘があります。
きのう発表された政府版PMIでは、製造業での雇用が13カ月連続で減少。HSBCの統計では同セクターの労働者数が7月に急減し、減少ペースは2009年3月以来の水準に達したことが判明しました。
中国政府は今年上期に725万人の新規雇用を創出したと述べる一方、人力資源・社会保障部は都市部の雇用が4-6月期に前年同期比5.7%減少したと発表。英フィナンシャル・タイムス(電子版、1日付)では、雇用不安が市民と当局との紛争件数を増大させていると報道しており、中国政府が最も恐れる市民の暴動を回避する必要性が高まりそうです。
(フィスコ・リサーチ・レポーター)《RS》
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