東証と大証が現物株市場を統合

2013年7月16日 22:50

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市場統合の概要(画像:東京証券取引所)

市場統合の概要(画像:東京証券取引所)[写真拡大]

 日本取引所グループ(JPX)は16日、傘下の大阪証券取引所の現物株市場を東京証券取引所に統合した。これにより、東証の市場区分は市場第一部、市場第二部、マザーズ、JASDAQ、TOKYO PRO MARKETの5区分となり、上場会社は3400社を超えることとなる。大証JASDAQは新たに東証JASDAQとして東証で運営し、大証はデリバティブ市場の機能に特化する。

 また、大証の売買審査や上場審査といった自主規制機能も東京証券取引所自主規制法人に集約され、日本国内の大半の現物株売買や上場デリバティブ取引が東京証券取引所自主規制法人の守備範囲となり、広範かつ一元的な自主規制が可能となる。売買システムは東証のシステムに一本化される。

 加えて、大証の清算機能を日本証券クリアリング機構(JSCC)に集約し、大証で取引される日経平均株価指数等を対象とするデリバティブ取引に関する清算業務もJSCCにおいて開始した。これにより、リスク管理機能の向上や証拠金の一本化が実現される。

 なお、来年3月に予定する東証のデリバティブ取引の大証への統合をもって、JPX設立の目標である日本国内における資本市場の国際競争力強化に向けた第一歩としての市場機能の統合は完成し、市場利用者の投資活動や企業活動を支えるJPXのマーケットインフラの利便性や信頼性は格段に向上すると期待されている。

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