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「米中戦略対話にバーナンキFRB議長が参加するワケ・・に関する考察」
*16:32JST 「米中戦略対話にバーナンキFRB議長が参加するワケ・・に関する考察」
米中間には暗黙の了解のごとき次なる関係が存在している。
「相互確証破壊」という関係だ。
そして、今回、改めて、その存在を確認させる動きが観測されると同時に、その米中
関係ゆえに、QE3終了に向けて中国にその了承を取り付けにくという図式が浮かび上
がってくることになったようだ。
報道によると、米中戦略対話にバーナンキFRB議長が参加するという、たぶん、思う
に、ここでQE3早期終了にむけて中国の理解を得るためにバーナンキFRB議長、自らが
馳せ参じることになったのではないか?
改めていうと、米国と中国との間には、”通貨相互確証破壊”関係が存在する。
米ソ冷戦時、特に1970年代から1980年代にかけての米国の核戦略に「相互確証破壊」
というものがあった。これはつまり、ソ連、米国ともにお互い、相手国を消滅できる
核兵器を持っていることが認識されていると、双方、相手を攻撃できない・・・お互
いの核戦略が拮抗している状態にあるが故、「核抑止」が互いに働き、その結果、米
ソの間においては、表面上「平和」が訪れると。これが、冷戦下において実現してい
た「相互確証破壊状態」による平和だったのである。
これを米中間における通貨戦争で応用したのがジョセフ・ジョイ(米有力学者)であ
った。つまり、中国にとっては、保有する莫大な規模の米債を手離せば、それがきっ
かけとなりドルが暴落し、手元のドル資産がもたらした中国の貿易黒字(ドルベース
の)が消滅することになる。それは中国自身望まないことだが、かといってドルが崩
壊するのも怖い。であるから、いくら米国が中国に対して「為替操作だ」と強く指摘
して中国にプレッシャーをかけても、中国は米債を売れないし、また、米国も強く
「為替操作だ」と中国を攻め続けることもできないわけである。
こうした微妙なバランスの上に立っているのが米中関係であり、この米中関係が
「(通貨)相互確証破壊状態」にあるというわけだ。その結果、長らくこれまで粛々
と中国人民銀行は米債を買い続けていたのである。
このような関係にあって、思うに、今回、QE3の終了に伴い世界的な過剰流動性相場
の終焉と同時に発生する米国債の利回り上昇をどこまで中国が容認できるか?そのお
伺いをする、否、了承を得る、それが今回の米中戦略対話にバーナンキFRB議長が参
加する意味であり、中身であるといえるのではないか?
QE3縮小、終了に向けて、着実に下準備をしているということのようだ。《FA》
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