概況からBRICsを知ろう~ブラジル市場は反発、売られ過ぎ感から買い戻しが優勢

2013年6月21日 09:57

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記事提供元:フィスコ


*09:57JST 概況からBRICsを知ろう~ブラジル市場は反発、売られ過ぎ感から買い戻しが優勢
【ブラジル】ボベスパ指数 48214.43 +0.67%
昨日20日のブラジル市場は反発。主要指標のボベスパ指数は前日比321.37ポイント高(+0.67%)の48214.43で取引を終えた。指数構成銘柄の値上がりは41、値下がり28、変わらず2と買いが優勢。公益と通信を除くすべてのセクターが買われ、中でもヘルスケアや石油・ガスに買いが集中した。

朝方は下値を模索する展開を示したが、その後は徐々に買い戻された。前日の急落を受けた反動から幅広い銘柄に買い戻しが広がった。また、レアル安の進行も資源や製紙など輸出セクターの支援材料。このほか、失業率の上昇傾向が止まっていることも好感された。この日に発表された5月の失業率は市場予想通りの5.8%となり、前月から横ばいだった。

【ロシア】MICEX指数 1297.01 -2.01%
20日のロシア市場は大幅続落。主要指標のMICEX指数は前日比26.56ポイント安(-2.01%)の1297.01で取引を終了した。指数の構成銘柄では値上がり6、値下がり44と売りが優勢となった。

横ばいで寄り付いた後は下げ幅を急速に拡大させ、引けまで安値圏で推移した。NY原油先物など商品価格の急落が嫌気され、ウエートの高い石油・ガスや金属などに売りが集中。米国で量的緩和が縮小されるとの懸念が引き続き圧迫材料となった。

【インド】SENSEX指数 18719.29 -2.74%
20日のインドSENSEX指数は大幅反落。米連邦準備理事会(FRB)のバーナンキ議長が前日19日の記者会見で、年後半にも資産買取プログラムをペースダウンさせる可能性に言及したことが嫌気材料。インドだけでなくアジア金融市場全体で流動性相場が後退するとの思惑が強まり、外国人投資家による資金引き揚げが加速した。外国為替市場では通貨ルピーが売られ、対米ドルでは一時1米ドル=59.99ルピーの安値水準まで下落。外国人は足元で株式や債券売りを積極化しているが、この流れがきょうも継続した格好になる。

【中国本土】上海総合指数 2084.02 -2.77%
20日の上海総合指数は大幅続落。じりじりと下げ幅を広げ、この日の安値圏で取引を終了。終値で昨年12月13日以来、約半年ぶりに節目の2100を割り込んだ。バーナンキ米連邦準備制度理事会(FRB)議長が年内に量的緩和を縮小する可能性に言及したことを受け、中国からの資金流出観測が浮上。また、HSBC発表の6月の製造業購買担当者指数(PMI)速報値が市場予想を下回ったことや、短期金利の急上昇を受けた流動性懸念が投資家心理の重荷となった。《FA》

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