【ジャーナリスト&アナリスト・水田雅展】アドアーズはJトラストグループ内で不動産とアミューズメントの中核を担う体制に、株価は下値切上げる

2013年6月17日 08:59

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記事提供元:日本インタビュ新聞社

■今期2.6倍増益

 アミューズメント施設運営のアドアーズ<4712>(JQS)の株価が出直り態勢のようだ。今期(14年3月期)収益改善が支援材料だろう。

 アミューズメント施設運営事業、商業施設の設計・施工事業、不動産事業を展開し、筆頭株主のJトラスト<8508>との連携を強化して収益改善を進めている。13年2月には、Jトラストの子会社で戸建て住宅分譲のキーノート、アミューズメント機器用景品企画・販売のブレイクを子会社化し、Jトラストグループ内で不動産事業とアミューズメント事業の中核を担う体制となった。建築・不動産事業の強化に向けて事業再編も進める方針だ。

 今期の連結業績見通しは、売上高が前期比15.0%増の230億円、営業利益が同2.6倍の11億円、経常利益が同2.7倍の10億円、純利益が同3.6倍の6億円としている。前期に実施した希望退職や不採算店舗閉鎖によるアミューズメント事業の収益改善に加えて、子会社化したキーノートとブレイクの通期寄与などを見込んでいる。月次売上動向を見ると、13年5月度のアミューズメント施設既存店売上高(前年比、速報値)は96.0%となり、4月の92.0%から改善した。イベント効果などで回復傾向の模様だ。

 株価の動きを見ると4月30日の年初来高値197円から反落し、5月16日に123円、6月7日に121円まで調整する場面があった。急騰後の反動局面だろう。ただし概ね130円~160円近辺で推移し、足元では徐々に下値を切り上げて出直り感を強めている。

 6月14日の終値151円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS4円30銭で算出)は35倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間2円で算出)は1.3%近辺、実績PBR(前期実績の連結BPS72円98銭)は2.1倍近辺である。

 日足チャートで見ると25日移動平均線を挟んでモミ合う展開だが、週足チャートで見ると13週移動平均線近辺で下げ渋る形である。サポートラインとして機能すれば出直り展開が期待されるだろう。(ジャーナリスト&アナリスト・水田雅展)(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)

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