14000円を中心に上下に走りやすい需給状況/ランチタイムコメント

2013年5月30日 12:04

印刷

記事提供元:フィスコ

[ランチタイムコメント]

11:50JST 14000円を中心に上下に走りやすい需給状況

 日経平均は大幅に下落。393.54円安の13932.92円(出来高概算21億1000万株)で前場の取引を終えた。米国市場では量的緩和政策の早期縮小観測が強まったことや、国際通貨基金(IMF)が中国の経済見通しを引き下げたことが嫌気されるなど、海外株安の流れを受けて売り優勢の展開となった。また、為替市場では一時ドル・円が1ドル100円台に上昇する局面も売り材料に。先物市場では14000円で始まった後に、13850円まで下げ幅を拡大させており、前日のナイトセッションでつけていた安値(13840円)にサヤ寄せ。

 ただ、売り一巡後に切り返す動きもみられており、14000円割れ水準での押し目買い意欲の強さも意識され、前場半ばには再び14000円を回復する場面もみられた。とはいえ、前引けにかけては再び弱含みとなるなど、先物に振らされる状況が続いている。東証1部の騰落銘柄は、値下がり数が全体の8割近くを占めている。セクターでは、不動産、証券、電力ガス、その他金融、海運、倉庫運輸、ゴム製品などが弱い。

 日経平均は14000円での攻防が続いている。ここ最近の値動きの荒さから慎重姿勢であり、指値状況が薄いなかで、先物主導によるインデックス売買に振らされる状況が続いている。そのため、14000円を中心に上下に走りやすい需給状況のようである。昨日は大引け直前に先物主導で下振れしており、本日も大引け間際の先物の動向には注視しておきたい。

 物色については、一部の材料銘柄に資金が集中する格好となり、群栄化<4229>、丸栄<8245>、神栄<3004>、ツガミ<6101>などが強い値動きをみせていた。物色対象の広がりが期待しづらいなか、これら強い値動きをみせている銘柄での値幅取りが続きそうである。

関連記事