【銘柄診断】毎日コムネット株価は08年水準更新、大学生の首都圏集中背景に業績好調

2013年3月29日 09:22

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記事提供元:日本インタビュ新聞社

<業績&株価分析>

 学生専用マンション向け土地・建物サブリース事業の毎日コムネット<8908>(JQS)に注目したい。首都圏で、不動産ソリューション事業(開発部門と学生マンション部門)を主力として、学生生活支援事業(課外活動支援部門と人材ソリューション部門)も展開している。株価は着実に水準を切り上げて足元では08年5月の高値を上抜いた。好業績を評価して上値追いの展開が期待されるだろう。

 今期(13年5月期)連結業績見通しについては、売上高が前期比2.6%増の97億10百万円、営業利益が同2.9%増の6億80百万円、経常利益が同5.5%増の6億10百万円、純利益が同5.9%増の3億64百万円としている。通期予想に対する第2四半期累計(6~11月期)の進捗率は、売上高が48.1%、営業利益が45.0%、経常利益が33.6%、純利益が28.3%だった。ただし下期(12~5月期)が大学生の入学・入居シーズンのため、特にネガティブ要因とはならないだろう。第2四半期累計では、主力の学生マンション部門が高水準の入居率などで計画以上に好調だったことなどを考慮すれば、通期上振れの可能性もあるだろう。

 少子化の流れが警戒されている面もあるが、逆に大学生が首都圏に集中する傾向や、居住場所に快適さや利便性を求めるニーズは一段と高まっている。景気変動の影響を受けにくいことも特徴であり、中期的に収益拡大が期待されるだろう。

 株価の動きを見ると、短期調整を挟みながら着実に水準を切り上げる展開が続いている。3月に入って上げ足をやや速める形となり、3月5日には603円を付けて12年7月の576円を上抜いた。さらに3月27日には630円まで上値を伸ばして08年5月の614円も突破している。3月27日の終値630円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS40円44銭で算出)は15~16倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間13円で算出)は2.1%近辺、実績PBR(前期実績の連結BPS490円75銭で算出)は1.3倍近辺である。

 日足チャートで見ると25日移動平均線、週足チャートで見ると13週移動平均線がサポートラインとなって上昇トレンドを継続している。08年5月の614円を突破したことで先高観も強めている。指標面に割高感はなく、短期調整を挟みながら07年11月の700円を目指す展開となりそうだ。(本紙・シニアアナリスト・水田雅展)(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)

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